現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに、本研究課題の成果に関する査読付論文 K. Iwasaki, Y. Takada, K3 surfaces, Picard numbers and Siegel disks, Journal of Pure and Applied Algebra, Vol. 227 (2023), no.3, Article 107215, 31 pages が出版された。また口頭発表として、数学研究者全般向けの啓蒙的講演会である第 76 回 Encounter with Mathematics, K3 曲面―未だ尽きぬその魅力―(2023 年6月)や、2023 年度日本数学会秋季総合分科会(2023 年 9 月)の企画特別講演等に講演者として招待され、本研究課題のこれまでの研究成果を中心とする内容を非専門家向けに講演した。 K3 曲面上の複素力学系の不変集合の研究においては、Siegel 円板をもつ正則自己同型の構成から更に進んで階数1および階数 2 の回転領域をもつ正則自己同型を構成することができた。そこには超幾何群の方法が有効に使われている。これらの結果は次年度に論文としてまとめる予定である。 これらの状況に鑑みると研究計画はおおむね順調に進展しているといえる。
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