研究課題/領域番号 |
22K03383
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研究機関 | 東京海洋大学 |
研究代表者 |
竹縄 知之 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (70361805)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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キーワード | 力学系 / 可積分系 / パンルヴェ方程式 / 代数幾何 / 逆問題 |
研究実績の概要 |
本年度はまず、上海大学および東京海洋大学のLi Xing氏と共同で,Quispel-Robert-Thompson写像と呼ばれる,有理楕円曲面上の力学系について,初期値問題を明示的に解くという問題に取り組んだ.この際にキーとなったのが,梶原-野海-山田が離散パンルヴェ方程式の統一的な記述のために導入した,楕円シグマ関数による楕円曲線を利用することにより,初期値の属する楕円曲線を変換することなく,直接パラメーター表示することが可能であり,初期値問題に対して簡潔な解が得られることを示した.この結果を論文にまとめ,Journal of Physics A: Mathematical and Theoretical誌に投稿し,掲載された.また,上記の解の構成法を Wolfram Mathematica のプログラムとして実装したものを,論文の付録および Wolfram社のNotebook Arxiv にて公開した. 次に,非線形常微分方程式の力学系としての複雑さを調べるために,逆問題への機械学習の手法の応用について研究した.特にポントリャーギンの随伴方程式について調査し,計算機上に実装した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Quispel-Robert-Thompson写像の初期値問題の解法を提案する論文が出版された.
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今後の研究の推進方策 |
可積分および非可積分力学系に対し,その幾何学的性質を調べることにより,力学系としての性質を明らかにする.また,称性の群構造やモノドロミーを通じた線形方程式との関係を明らかにする.
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍の影響で対面での学会・研究集会が制限されていたため,旅費の残金が発生した.次年度はほぼ元に戻りつつあり,前年度の分も参加する.
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