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2023 年度 実施状況報告書

量子場の理論の摂動展開における機械学習

研究課題

研究課題/領域番号 22K03604
研究機関順天堂大学

研究代表者

植田 高寛  順天堂大学, 医学部, 准教授 (50469871)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードファインマン積分 / 機械学習
研究実績の概要

素粒子物理学の標準模型は大きな成功を収めているものの、理論的に「究極の理論」と言うにはほど遠いのが現状である。また、実験・観測的にも標準模型の枠内で説明できない現象が存在するなど、未解決の問題がある。このような問題を解決するため、さまざまな拡張模型が提唱されており、そのうちのどれが自然を正しく記述しているのか、あるいはすべて間違っているのかは、将来の実験・観測データと理論計算による予言を突き合わせることにより明らかとなると期待される。
実験・観測より得られる大量のデータからの信号事象の分類や粒子の識別などに関しては、以前より決定木などの機械学習の技術が利用されている。近年では、深層学習を用いることも盛んである。このような流れは人工知能・機械学習技術の急速な発達とともに、今後もより一層加速・発展していくと考えられる。一方で、理論計算の面では、特に量子場の理論をもとにした摂動計算において、機械学習の利用は一部を除いてまだまだ限定的である。また、摂動計算の基本構成要素であるファインマン積分は、摂動の高次へ行けば行くほど評価が解析的にも数値的にも困難となるので、より強力で効率的な計算手法が求められている。このような状況により、急速に発展している深層学習を含めた機械学習技術を摂動計算にどのように応用できるか、そして計算の効率化の達成や新たな知見を得ることができるかを、本研究では探求していく予定である。本年度は教師あり機械学習に必要なデータセットの作成と、それらを用いた機械学習に着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当初予定していたデータセットの生成ができておらず、それらを用いた学習も順調にできていないため。

今後の研究の推進方策

データセットの拡充を行い、それらを用いて教師あり機械学習を試みる。また、様々なニューラルネットワークアーキテクチャを試して評価する。たとえば多層パーセプトロンの代わりにコルモゴロフ・アーノルド・ネットワークの使用なども検討する。

次年度使用額が生じた理由

旅費として計上した分が使用できてないため次年度使用額が生じた。そのまま旅費として使用する予定である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 その他

すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [国際共同研究] ハンブルク大学(ドイツ)

    • 国名
      ドイツ
    • 外国機関名
      ハンブルク大学
  • [国際共同研究] チューリッヒ工科大学(スイス)

    • 国名
      スイス
    • 外国機関名
      チューリッヒ工科大学
  • [国際共同研究] Nikhef(オランダ)

    • 国名
      オランダ
    • 外国機関名
      Nikhef
  • [国際共同研究] リヴァプール大学(英国)

    • 国名
      英国
    • 外国機関名
      リヴァプール大学
  • [雑誌論文] Additional moments and -space approximations of four-loop splitting functions in QCD2024

    • 著者名/発表者名
      Moch S.、Ruijl B.、Ueda T.、Vermaseren J.、Vogt A.
    • 雑誌名

      Physics Letters B

      巻: 849 ページ: 138468~138468

    • DOI

      10.1016/j.physletb.2024.138468

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

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公開日: 2024-12-25  

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