研究課題/領域番号 |
22K03630
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀内 俊作 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 客員科学研究員 (60936326)
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研究分担者 |
衣川 智弥 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (90779159)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 大質量星 / 連星進化 / 超新星ニュートリノ |
研究実績の概要 |
近年、大質量星の爆発現象や連星コンパクト天体の合体の観測的情報が飛躍的に増している。本研究では、連星の種族合成法モデルを構築し、近年の超新星爆発や連星合体の観測を活かし、大質量星のマルチメッセンジャーシグナルにおける連星の効果の評価を目標としている。具体的には連星効果を考慮し、大質量星の重力崩壊時の性質・超新星背景ニュートリノ放射・天の川銀河系内の超新星ニュートリノ、などを定量的に予言する。本研究費により初年度は査読付き論文を6報出版した。具体的には主に以下の成果を得た: 1。超新星背景ニュートリノ放射の理論予言に必要なinitial mass function(星の形成時の質量分布)および原始中性子星の冷却からのニュートリノ放射の効果を定量的に評価した。これまでの超新星背景ニュートリノ放射の理論予言ではinitial mass functionが普遍的で進化しないと仮定されていたが、新たな大規模サーベイ観測から示唆されるinitial mass functionの進化をモデル化し、超新星背景ニュートリノ放射を再評価した。また、原始中性子星の冷却からのニュートリノ放射においても、4つのモデルを取り入れて、超新星背景ニュートリノ放射の予言を行った。さらにガドリニウムを導入したスーパーカミオカンデでの検出可能性を議論した。 2。初年度は大質量初代星の連星進化をとき、どのようなコンパクト連星になるかの計算を行った。また、現在生まれるような連星についてもIa型超新星の発生の謎をどのように重力波観測を用いて解き明かせるかを定量的に評価した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
初年度は、超新星背景ニュートリノ放射のインプットに関する論文を出版した。連星進化に関する後続論文も順調に準備が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
超新星背景ニュートリノ放射の枠組みが完成しつつあるので、今後は連星の種族合成法モデルとの融合を行う。また海外への渡航制限が緩くなっているため、今後は国際研究会や海外との共同研究をより増やしつつ、これまでの研究を発展させていくつもりである。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍において対面での国際研究会や共同研究が困難な状況も多かったため。次年度は滞在機会を増やせる見込みである。
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