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2023 年度 実施状況報告書

衛星データによる有明海における基礎生産の長期変動とその要因解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K03718
研究機関名古屋大学

研究代表者

石坂 丞二  名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 教授 (40304969)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード有明海 / 植物プランクトン / クロロフィルa / 衛星リモートセンシング / しきさい
研究実績の概要

有明海では近年漁業生産が大きく減少している。これまで植物プランクトンの現存量のデータは限定的にしか存在しなかったため、時間的・空間的変動の大きい基礎生産については、その長期変化の実態は把握されていない。本研究では、沿岸域では精度の問題があり、これまで活用されていなかった過去25年間の衛星データについて、新たに時空間的に解像度の高いデータセットを作成し、長期変動・変化を明らかにし、河川流量などの変化の影響について考察することを目的とした。
2023年度は、2022年度に取得した1997年9月から2010年12月までの衛星センサーSeaWiFSと、2002年から稼働中の衛星AQUAに搭載されたセンサーMODISの最新のデータ、2018年からの日本のSGLIのデータに関して、データ精度の検討を行った。現場データに関しては、これまでに申請者のグループが取得したデータのほか、佐賀県水産試験場のデータ、JAXAの光学監視測点のデータを用いた。その結果、SeaWiFSとMODISのデータに関しても、再処理が行われた関係で現場データによる合わせこみ手法を再検討する必要がでてきた。またSGLIのデータに関しても、マイナーバージョンアップやデータ取得サイトの違うデータセット間で異なった結果が示され、さらに調整が必要なことが明らかとなった。現在そのデータを調整中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は2022年度に取得したNASAのSeaWiFSとMODISのデータ、JAXAのSGLIのデータに関して、現場データを用いた検証を行った。しかし、衛星データの再処理や異なった処理データによって、以前行ったデータの改良がそのままでは利用できないことが判明し、現在光学データ、クロロフィルaデータなどの改良方法をさらに検討している。この作業が発生したために、現在はまだ長期データを統一的にみられる形での処理を行うことができていない。来年度前半には、この処理を完成させ、長期データの解析に進むことができると考えている。

今後の研究の推進方策

当初は、NASAのSeaWiFS, MODISとJAXAのSGLIのデータに関しては、すでに開発した補正手法と処理を行ったデータセットをそのまま利用することができると考えていた。しかし、SeaWiFSとMODISはNASAによって元のデータが新たに再処理され、またSGLIデータに関してもバージョンアップや処理手法の違いなどによって、新たに処理手法の再検討と再処理を行う必要が出てきた。そのため、研究計画はやや遅れている。現在データの見直しを急ぎ行っているため、2024年度前半には再処理を行い、後半には長期データの解析を行うことができると考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 海の衛星リモートセンシング入門2024

    • 著者名/発表者名
      作野裕司・斎藤克也・石坂丞二・虎谷充浩・比嘉紘士・向井田明・朱夢揺・吉武宣之・田中広太郎
    • 総ページ数
      140
    • 出版者
      成山堂書店
    • ISBN
      978-4-425-53201-8

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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