研究課題/領域番号 |
22K03893
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
關 正憲 岡山理科大学, 工学部, 教授 (10314650)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | キャビテーション / ピーニング / 残留応力 / 加工能力 / 壊食 |
研究実績の概要 |
本研究課題の目的は,応力腐食割れ対策と洗浄を両立する気中キャビテーション噴流を用いたキャビテーションピーニング装置を構築することである. 令和4年度では,ノズル,ノズルを固定するノズルスタンド,試験片を固定する受け皿を設計・製作した.そして,令和5年度では,キャビテーションピーニング装置を組み立てた後,プランジャーポンプによりノズルから高速水噴流と低速水噴流を同時に噴射させ,アルミニウム試験片を用いた壊食試験を行った.しかし,高速水噴流と低速水噴流の噴射圧力が上がらなかったため,ノズル形状の修正や2台のプランジャーポンプへ供給するタンクのドレン口を2つに増やしたりした.その結果,高速水噴流と低速水噴流の噴射圧力が増加するようになり,加工能力としては低いが,気中キャビテーション噴流を用いたキャビテーションピーニングを行えるようになった. 令和6年度では,ノズル形状やノズルと試験片の距離などを検討し,気中キャビテーション噴流の加工能力をより大きくできるように調整する予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
キャビテーションピーニング装置を組み立てて,噴射圧力が増加するようにノズル形状やタンクを調整し,気中キャビテーション噴流を用いたキャビテーションピーニングができるようになった. 気中キャビテーション噴流による加工効果があまり得られない場合は,ノズルの設計を見直すことも含めて検討する.
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今後の研究の推進方策 |
今後,気中キャビテーション噴流による加工効果があまり得られなければ,その都度,調整し,必要であれば,追加の部品の設計・製作で対応する. アルミニウム試験片を用いた壊食試験を行い,気中キャビテーション噴流の加工能力を評価する.さらに,ステンレス鋼試験片を用いて,気中キャビテーション噴流によって付与された圧縮残留応力の評価も行う. 2つの水噴流の噴射圧力やノズル形状,ノズルから試験片までの距離など,加工条件を変えて,気中キャビテーション噴流の加工能力を評価し,気中キャビテーション噴流の最適な加工条件を検討する.
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