研究課題/領域番号 |
22K03969
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
佐竹 信一 東京理科大学, 先進工学部電子システム工学科, 教授 (90286667)
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研究分担者 |
谷口 淳 東京理科大学, 先進工学部電子システム工学科, 教授 (40318225)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | サブクール沸騰 / 沸騰気泡共振器 / 沸騰音 / 可視化計測 |
研究実績の概要 |
沸騰気泡を利用した新たなコンセプトの伝熱促進手法として沸騰気泡共振器( Boiling bubble resonator, BBR)を申請者は開発した。本研究では,振動が伴う沸騰熱伝達現象でこのBBR振動板から噴出されるマイクロバブルの流動現象をPIV法で計測を行った。共振器の振動モードと沸騰バブルの発生の周期と流れの様子に2光軸PIV計測手法を用いることで、伝熱面へのサブクール液の供給過程と板の振動も直接評価できる。これにより沸騰伝熱現象を最大限に促進させる方法見出す。またMEMS技術をBBRの裏面に適用することで濡れ性を促進し振動板へのサブクール液の供給を増大させることにより高蒸発促進に最適なナノ構造を有する伝熱デバイス創製技術を確立する。本年度は、BBRから噴出する流動計測をおこなった。BBR板から噴出されるマイクロバブルの3次元流れを時系列的に捉え,サブマイクロメートルオーダーで観察する。本研究では,3台のカメラを用いたPIV計測法によるBBR近傍での流体の挙動の把握を水平カメラと垂直カメラからBBRの動きとの連成状態をとらえる。BBR板の動きは鳥瞰カメラより捕らえる。なお、BBR板周囲からは音が発生しておりこの音はハイドロホンにより収得される。カメラ三台とハイドロフォンはタイミングジェネレータにより同期信号をコントロールし音の発生と板の移動、噴出する流体の速度の相関関係を観察した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
3台のカメラを用いたPIV計測法によるBBR近傍での流体の挙動の把握による計測法の確立を完了している。板の動きも同時にとらえることに成功している。さらに本年度はBBR近傍の噴流についての挙動を観察した。同時にBBR裏面の構造の転写も確認しており具体的なマイクロ構造を決定して次年度の計測の準備を完了させた。次年度は実験計測このBBR板をにいいれて可視化を実行し流体構造及び音についての計測をする予定である。
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今後の研究の推進方策 |
BBR板に構造の有無についてハイドロフォンによる音の解析を行い流れ場との相関を解析する。伝熱促進のとの関係を音の信号からも得られるようにする。
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