研究課題/領域番号 |
22K04021
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
辻 聡史 福岡大学, 工学部, 准教授 (40632021)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 協働ロボット / 近接覚センサ / ToFセンサ / 安全対策 |
研究実績の概要 |
本研究は、協働ロボットの安全対策のためのロボット全体を覆うことが可能な近接覚・触覚センサの開発を目的とする。センサを協働ロボット表面全体に実装する場合、ロボットの形状が様々であることから、ロボットの形状に合わせセンサを作製するか、多数の小型センサモジュールにより表面を覆う必要があり、ロボット全体を覆うことは容易ではない。そこで申請者は、センサ構造を紐状にすることにより様々なロボット表面にセンサを容易に実装することを考案した。 今年度は、(1)対象までの距離を検出可能なToFセンサを紐状にするため、5個のToFセンサとマイコンなどをフレキシブル基板に実装したToFセンサアレイを試作した。本試作センサの大きさは約17×170 mmであり、一方向に柔軟に曲げることが可能である。試作センサによりセンサアレイを曲げた状態で、各ToFセンサが距離を検出できることを確認した。(2)上記結果をもとに6個のToFセンサから構成されるToFセンサアレイを試作した。このセンサアレイを8個作製し、連結することにより紐状のセンサを実現した。本センサは、実装する面に合わせ接続するToFセンサアレイの数を変更することにより長さを変更できる。試作した紐状センサをロボットアームに巻き付け実装し、ロボット表面における対象までの距離を検出できることを確認した。更に、センサにより取得した情報によりロボットアームが制御可能であることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度の計画である紐状ToFセンサアレイの作製及びロボットアームに実装することを実現し、その有用性を示した。従って、「(2) おおむね順調に進展している。」とした。
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今後の研究の推進方策 |
順調に研究が進んでいることから、今後も計画に従って進める予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスの影響により、参加した国内の学会がオンラインとなり、旅費に残額が出た。また、論文掲載が当初の予定より遅れたため、掲載費に残額が出た。そのため、掲載費にあてる。また、センサの設計、試作回数を増やし、その経費にあてる予定である。
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