研究課題/領域番号 |
22K04079
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
松本 純 中部大学, 工学部, 講師 (50736072)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 永久磁石同期モータ / 高出力 / モデル予測制御 / 弱め磁束制御 |
研究実績の概要 |
本研究では,モータドライブシステムにおける制御系設計の課題の一つである,高出力化を実現する制御手法として,モデル予測電流制御系向けの新たなフィードバック型弱め磁束制御法を提案した。モデル予測電流制御系は,一般的な電流制御法であるPI制御および非干渉化制御を組み合わせたものに比べ,チューニング要素の低減化,過変調駆動対応の簡易化などのメリットが見込めるものの,追従すべき電流指令値生成にはルックアップテーブルの作成またはファインチューニングが行われているのが実情であり,これが開発工数の増大を招いている。そこで,本研究では煩雑な電流指令値生成を緩和するため,新たな手法を提案した。2023年度においては2024年電気学会全国大会にて,これまでに提案してきた手法を改良することで,調整パラメータのロバスト性を向上させることを可能とする制御法を提案し,シミュレーションによってその妥当性を検証した結果を報告した。これにより,より現実的な電流指令値生成を実現できるため,実機実験の実現に向けた検討が行えるようになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は,これまでに提案してきた手法の改善点を見つけ,これを解決する新たな手法の検討と提案を行った。このため,学会発表は行えているものの,国際会議での報告ができていない状況にある。また,これに伴い,実機実験も鋭意進めている最中となるため,やや遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
提案法について,シミュレーションによる検証は行えているため,実機実験による検証を進める予定である。また,学会発表を通して研究成果を報告する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
提案法の改良を行っていたため,国際会議での発表が行えず,次年度使用額が生じてしまった。学会発表を含む研究調査,シミュレーションおよび実験環境の一部整備に使用する予定である。
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