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2022 年度 実施状況報告書

蛍光に着目したマーカを用いた幾何と深層学習の融合によるミリピクセル画像計測

研究課題

研究課題/領域番号 22K04136
研究機関富山大学

研究代表者

寺林 賢司  富山大学, 学術研究部工学系, 准教授 (20509161)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード蛍光球体マーカ / 画像計測 / ミリピクセル
研究実績の概要

本研究では,モーションキャプチャに代表される三次元画像計測技術の計測精度の向上を目的としている.具体的には,相対精度10^(-6)の計測精度を目指しており,計測範囲1メートルに対して計測精度1マイクロメートルに相当する.これは精密な機械システムの運動計測といった新たな画像計測の応用分野の創出につながるものである.また,この相対精度は,画像範囲1000ピクセルに対して検出精度1ミリピクセルに相当する.
ミリピクセル検出の実現のために,新たな画像計測用マーカである「蛍光球体マーカ」を提案した.蛍光球体マーカは,撮影画像中において輪郭部分のコントラストが高く,また形状精度が高いという特徴を持ち,検出エッジに対する幾何フィッティングにより高精度なマーカ位置検出が可能となる.蛍光球体マーカにより従来の再帰性反射マーカよりも約10倍精密なマーカ位置検出を実現した.
高精度な画像計測において「照明変動」は計測精度の低下につながる重要な課題であり,蛍光球体マーカの高精度な検出における照明変動時の正確さの改善について検討を行った.具体的には,蛍光球体マーカに対する相対的な照明位置を変化させたときに生じるかたより誤差の補正に取り組み,約5倍の高精度化に成功した.これにより,二乗平均平方根誤差1.3ミリピクセルを達成し,ミリピクセル画像計測の実現可能性を確認した.
本補正は照明位置が既知である条件で実施しており,照明位置の推定が課題である.今後は,蛍光球体マーカの撮影画像を対象とした深層学習により回帰問題として本課題の解決に取り組む.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画通り,蛍光球体マーカの検出へ幾何情報を活用することにより,従来マーカよりも約10倍精密なマーカ位置検出を実現した.また,照明位置の変化に対する補正により,ミリピクセル画像計測の実現可能性を確認した.

今後の研究の推進方策

照明位置が未知の場合におけるマーカ検出位置の補正について検討する.具体的には,深層学習を用いて,蛍光球体マーカの撮影画像を入力,照明位置を出力とした回帰問題に取り組み,照明位置が既知の問題へ帰着させることで補正の実現を図る.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Displacement measurement with phosphorescent spherical marker2023

    • 著者名/発表者名
      Kenji Terabayashi, Yuuki Hamamoto, Kazuya Ogasawara, Takaaki Oiwa, Tohru Sasaki
    • 学会等名
      The 15th International Conference and Exhibition on Laser Metrology, Coordinate Measuring Machine and Machine Tool Performance (LAMDAMAP 2023)
    • 国際学会

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公開日: 2023-12-25  

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