| 研究実績の概要 |
本研究は金属常温接合を実現するための表面処理と実際の接合の評価を目的としている。R5年度までには、Cu/BTA/Cu、Cu/BTA-Oxide/Cu、Cu/CuxOy/Cuの構造を力学的に評価することができた。R6年度は、上層スパッタCuを下地Cuを真空中でArクリーニングし一貫成膜したCu/Cu直接接合を評価した。この構造の場合には処理、酸化処理などをした 表面処理したCu薄膜上にスパッタCuを成膜し、積層構造を接合構造にみたてて評価した。新しい配線金属として合金・金属間化合物が提案されている。本年度はスパッタCo-Ti合金とMo薄膜(スパッタ、SFCD)のas-depo、熱処理後の表面状態をXPS、XRD、XRFで評価するとともに、これら新規配線材料Co, Co-Ti, MoならびにCu上にBTA, BTA-H2O2溶液処理して保護膜を形成した。保護膜の形成、それに先立つクエン酸処理、保護膜形成、再度のクエン酸処理をエリプソメトリin-situ観察し、水系での表面処理が新配線材料にも有効であることを確認した。 総括として、本研究はCuや新配線材料の直接接合を常温で行うための基礎的な知見を得ることを目的として実施した。常温直接接合には力学的・冶金的評価が欠かせない。ナノインデンテーション装置を用いて常温、圧着のみで金属同士を直接接合すると同時に金属の接合特性、界面特性を評価する新しい実験的手法を構築した。また、集積回路配線金属としてCu, Co, Mo, Co-TiについてSAM膜やBTA系保護膜の形成脱離過程をエリプソメトリin-situ観察により評価できた。これら金属の積層構造の評価には至らなかったものの、ナノインデンテーション手法の構築や、接合前保護膜としてのSAM膜利用という新しい提案を行うことができた。
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