研究課題/領域番号 |
22K04291
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
山本 佳士 法政大学, デザイン工学部, 教授 (70532802)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 剛体バネモデル / 大変位・大回転 / 接触・衝突 / 動的応答解析 / 爆破 / 衝撃 / ひび割れ進展解析 / 爆破解体 |
研究実績の概要 |
インフラ老朽化、AIによる社会インフラ技術の高度化、コロナ禍がもたらす社会変化により、インフラの更新に対する要求は今後ますます増大していくことが想定される。したがって、インフラ構造物の設計・施工・維持管理技術のみならず、より効率的で環境負荷が小さく安全な解体工法の研究開発は今後重要になってくると考えられ、RC構造物のひび割れの進展から倒壊に至るまでの挙動を高解像で再現可能な数値解析技術の確立は解体工法の性能評価、最適化のために大きく貢献するものと考えられる。 本研究では、申請者が開発している剛体バネモデル(RBSM) をベースとした手法を拡張、統合することで、静的作用、熱作用、発破等による衝撃作用を内部から分散、段階的に受ける、RC構造物の、ひび 割れ発生位置、発生時間、進展速度等を含む詳細情報から、破砕片の飛散や部材の倒壊までの一連のプロセスを高解像度で再現する数値解析手法を開発する。 当該年度においては、前年度開発した、RBSMを基本として、ひび割れ進展挙動、圧縮破壊挙動、大変位、大回転挙動、破砕片同士の接触挙動の再現が可能な動的解析プログラムの検証(Verification)を実施した。既存の有限要素法コードとの比較により検証が可能な弾性体の範囲では、提案手法は大変位・大回転を含む固体の動的応答を再現可能であることを確認した。破壊挙動、接触・衝突挙動に関しては、比較可能な既存コードが存在しないため、複数の解析例を実施し、提案手法が適切にその挙動を再現できることを確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度においては前述のように、前年度申請者が開発した、RBSMを基本とした、ひび割れ進展挙動、圧縮破壊挙動、大変位、大回転挙動、破砕片同士の接触が再現可能な動的解析手法の検証を実施した。これらの成果は、当初の予定どおりであり、研究はおおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、順調に進展しており、今後も当初の予定どおりの方法で研究、開発を進めていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
計算機使用のコストおよび成果発表のための旅費が想定よりも大きくなかったため、その分次年度使用額が生じた。次年度は計算機の使用量、成果発表の機会がともに増えるためそこに振り分ける予定である。
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