研究課題/領域番号 |
22K04355
|
研究機関 | 福岡女子大学 |
研究代表者 |
松永 千晶 福岡女子大学, 国際文理学部, 准教授 (80325513)
|
研究分担者 |
堀 裕典 岡山大学, 環境生命科学学域, 准教授 (00614653)
吉城 秀治 熊本大学, くまもと水循環・減災研究教育センター, 准教授 (40734926)
橋本 成仁 岡山大学, 環境生命科学学域, 教授 (80291318)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | エリアマネジメント / 地域活動 / 地域の安全安心 / 住環境 |
研究実績の概要 |
本研究は、地域の持続可能性や魅力・価値にとって重要な要因である地域の安全安心まちづくりに有益な知見を得ることを目的とし、その方策として住宅地型エリアマネジメントを対象に地域の安全安心への効果や導入可能性について制度的・技術的視点から検討するものである。 初年度である当該年度においては、地域の安全安心を目的としたエリアマネジメントおよび従来型の地域づくり活動を実施している住宅地域を対象に、①「成熟社会における地域の安全安心に関する影響要因と相互関係の把握」、②「住宅地型エリアマネジメントと従来型地域活動による地域の安全安心まちづくりの方策と効果の比較」の2つのサブテーマについて研究活動を行った。 ①「成熟社会における地域の安全安心に関する影響要因と相互関係の把握」については、従来型の地域づくり活動を実施している住宅地域を対象に、2件の研究活動を実施した。ひとつは福岡市の小学校区を対象に、小学校児童の保護者へのアンケート調査を行い、交通安全、防犯および校区内での日常生活における安心感/不安感と、校区の環境や地域活動の認知度、住民間のつながりとの定量的関係の把握を試みた。もうひとつは福岡市内の住宅団地を対象に、住民へのアンケート調査と自治会・管理組織へのヒアリングを行い、自治会や管理組織による防災活動・環境整備と、住民のコミュニケーションおよび防災意識との関係について分析を行った。 ②「住宅地型エリアマネジメントと従来型地域活動による地域の安全安心まちづくりの方策と効果の比較」については、住宅地型エリアマネジメント組織が活動を行っている福岡市のアイランドシティを対象に、アーバンデザインセンターと地区内の2つの自治協議会にヒアリング調査を実施し,活動や組織の実態を明らかにした。さらに、住民にアンケート調査を実施し、組織と活動に対する意識や及ぼす要因を分析した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2つのサブテーマ①「成熟社会における地域の安全安心に関する影響要因と相互関係の把握」と②「住宅地型エリアマネジメントと従来型地域活動による地域の安全安心まちづくりの方策と効果の比較」の当該年度における実施については、当初から3年間の期間全体を通じて実施予定であったため概ね予定通りと言える一方で、調査・分析可能な対象や影響要因について十分な検討に至っていない。 また、従来型地域活動に関する情報収集は行ったものの、その整理に着手できていないことを考慮して、「やや遅れている」状況にあると判断した。
|
今後の研究の推進方策 |
2つのサブテーマについては、調査・分析の可能性を検討した上で、対象や影響要因を追加しながら引き続き実施する。従来型地域活動については、情報収集および分析を進める。必要に応じて地域活動を統括する行政機関等へのヒアリング等の実施を検討する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
次年度使用額が生じた理由としては、研究代表者らが当該年度までに準備を進めていた対象や影響要因を中心に調査・研究を実施したこと、研究室学生の研究活動と関連付けて実施したことから、予定額を下回る支出となったことが挙げられる。 今後の使用計画については、対象や影響要因の検討・追加、および従来型地域活動に関するヒアリングの追加に伴う支出(主に旅費を想定)に充てる予定である。
|