研究課題/領域番号 |
22K04450
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
花里 真道 千葉大学, 予防医学センター, 准教授 (00608656)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | Well-being / 建築・都市計画 / 都市デザイン / 公衆衛生学 / 建造環境 / 自然環境 / プラネタリーヘルス |
研究実績の概要 |
本研究の第1の目的は、健康・ウェルビーイング向上に寄与する建造環境・自然環境を解明することである。R5年度は、R4年度に実施した千葉県柏市にある柏の葉キャンパス駅周辺で生活する方を対象に、質問紙調査結果を詳細に分析することである。質問紙調査はスマートフォンを活用した基本調査(基本属性、個人行動、Well-Being、心理的要因、身体的要因を調査した。)と追加調査(基本調査の参加者を対象者として、経験サンプリング法による調査した)で構成される。追加調査について、居心地の良さを感じた際について、その時間帯、種類、同行する人、滞在時間、屋内・屋外の環境の特徴、Well-beingなどを調査した。Well-beingは、幸福感、生活の満足度、人生の価値、人生の目的とした。居心地の良さを感じた場所について、地理情報システムで可視化した。これらの調査結果について共分散構造分析(SEM:Structural Equation Modeling)による分析を進めた。今回の調査データは個人に対して繰り返し測定データがあるため、マルチレベル構造となっている。そのため、マルチレベル構造を考慮したSEMとすべきかどうか生物統計家の協力も得ながら検討を進めた。 また、第2の目的として、建造環境・自然環境変数のデータプラットフォームを構築することがあり、活用可能なデータの再整理を実施した。自然環境について、NASA地球観測衛星 TERRA/AQUA搭載センサの MODISによって観測されたデータによるNDVI指標が、測定時期、測定間隔、データ解像度、測定範囲の点から優れていること抽出し、PythonとGISを用いたMODISデータの変数化プロトコルを開発した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度の目的は、昨年度実施した健康・ウェルビーイング向上に寄与する建造環境・自然環境を解明に資する質問紙調査結果を詳細に分析することであった。研究発表に繋がるなど、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
R6年度もR5年度に引き続き、健康・ウェルビーイング向上に寄与する建造環境・自然環境を分析する。最終年度として分析結果を学術発表もしくは論文発表に繋げる。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度に使用予定であった調査費の一部が、他の競争的研究経費で負担できるようになった。一方で、2023年度研究で、データプラットフォームの拡張が必要であることが生じたため、2024年度にその目的のために使用する計画とした。
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