研究課題/領域番号 |
22K04727
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
杉尾 健次郎 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (90294545)
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研究分担者 |
佐々木 元 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 教授 (30192595)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 放電焼結 / 機械学習 / 回帰分析 |
研究実績の概要 |
本研究では「高熱伝導・低熱膨張の金属基複合材料の開発」を対象にデータベースを中心としたプロセス・材料組織・材料特性の相互の関係性を機械学習により分析するシステムの開発を行う。具体的にはプロセス・材料組織・材料特性データを収集してデータベースを構築するためのソフトウェアの開発を行い,また,プロセス・材料組織・材料特性データを取得するシステムの構築を行う。さらに,それらの相互関係を機械学習によって分析するソフトウェアの開発を行う。 開発したWebアプリケーションをサーバー上で運用しており,実験より得られた生データは順次サーバー上にアップロードされデータベースが構築されている。また,放電焼結装置にラズベリーパイを取り付け,ネットワークを介して測定データ(試料温度,圧力,変位)を取得することが可能となった。 測定データから特徴量を抽出するためモデルの検討を行い,その機能をWebアプリケーションに追加した。試料温度に関しては,計測データをロジスティック関数にフィッテイングしてそのパラメータを特徴量とした。相対密度に関しては,焼結の初期から後期にわたる全体を1つの一般焼結式で表すと考え,そこから導出される微分方程式の解に計測データをフィッテイングしてそのパラメータを特徴量とした。圧力に関しては,計測された圧力の最大値・最小値・平均値を特徴量とした。材料情報に関しては,粒子径,強化材の種類・粒子径・比率,試料の長さを特徴量とした。得られた特徴量に対して,アルキメデス法により測定された相対密度を目的変数として,機械学習による回帰を行えるように,その機能をWebアプリケーションに追加した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アルミニウムを母材として強化材の種類を変え,また,保持温度や昇温速度などの温度条件・圧力条件等を変え,数十個のサンプルの焼結を行った。また,強化材および焼結条件が焼結体の相対密度に及ぼす影響について調べた。得られた特徴量に対して,アルキメデス法により測定された相対密度を目的変数として,機械学習による回帰を行った。線形回帰であるリッジ回帰・ラッソ回帰・エラスティックネット,非線形回帰であるランダムフォレスト・勾配ブースティング・XGBoost等のいろいろな回帰手法を用いて機械学習を行った。
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今後の研究の推進方策 |
焼結中の真空度を計測してデータを収集できるようにWebアプリケーションを改良する。また,真空度の履歴と焼結体の特性との関係について調査を行う。 焼結体の組織画像に写っている第2相,粒界等を畳み込みニューラルネットワークを用いて自動検出できる機能をWebアプリケーションに追加する。また,プロセス・微細組織・材料特性の関係を機械学習により分析する。
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次年度使用額が生じた理由 |
熱伝導率を測定するために非接触温度計を使用した装置を作製しており,その装置を完成させるための予算を次年度に繰り越している。
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