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光分子素子においては,“可視光”と機能性分子の相互作用に関する研究がほとんどであり,近赤外光を有効利用する光機能界面の構築技術確立は未開拓となっている。分子や錯体,半導体の電子遷移をトリガーとするエネルギーの比較的大きな紫外・可視光と機能性分子の相互作用は,エネルギー変換の観点から魅力的であり,酸化チタンを利用した水からの水素発生に留まらず,多くの無機材料,例えば,酸化物,レニウム錯体,ルテニウム錯体,アゾベンゼン含有錯体がユニークな成果を生み出してきた。また,ルテニウムを中心とする色素増感太陽電池からペロブスカイトへ材料展開も活発となり,また可視光吸収をトリガーとする二酸化炭素の光資源変換など,物質・エネルギー変換デバイスの構築が多数研究されている。 上述のように,可視光有効利用に関する研究は急激に増える一方,近赤外光をターゲットにした研究はまだまだ少ない。これは1eVよりも低いエネルギーギャップを有する酸化物(バンドギャップ)や錯体(HOMO-LUMOギャップ)が少ないことが1つの要因であるが,近赤外光は太陽光の4割を占めるため,その利用技術の開発はクリーンエネルギー創生の観点から重要となる。 そこで本研究では,近赤外フォトントラッピング効果を示す酸化物ナノ粒子に着目し,立方体型のチタニアナノ粒子を水熱合成により行った(1年目)。続いて、それらの界面粒子密度制御によるプラズモン共鳴波長の変化を明らかにするため、スピンコート回数を変化させて構築したチタニア膜の吸収スペクトル測定を行った(2年目)。最終的には、構築した粒子配列体に光機能性分子となるフタロシアニン誘導体を化学結合を介して連結した複合ナノ界面を構築した。構築の評価はAFM、吸収スペクトル、接触角測定で行った。この機能界面では安定した光電流発生を示すことを確認した。
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