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2023 年度 実施状況報告書

タマネギの鱗茎貯蔵物質による糖分集積機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K05448
研究機関弘前大学

研究代表者

高田 晃  弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (10332701)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードタマネギ / 鱗茎肥大 / フルクタン / 糖集積
研究実績の概要

タマネギは葉の根元を肥大させ鱗茎(栄養貯蔵器官)を形成する。鱗茎形成には「日長の感受」・「細胞壁の弛緩」・「糖分の集積」が複合的に関わっている。研究代表者はタマネギに鱗茎肥大促進を示す貯蔵物質が存在することを見出した。タマネギの糖分集積に貯蔵物質によるポジティブ・フィードバック機構が関与している可能性がある。
本研究ではこの肥大促進物質の作用機構解明を目指している。昨年度の研究では鱗茎肥大物質を与えると、タマネギ内のスクロース分解酵素を活性化させ、培地から取り込んだスクロースを分解していることを見出した。本年度はin vitroで育成したタマネギ幼植物に申請者らが同定した鱗茎肥大物質(ケストースなど)を投与した時、鱗茎肥大への関与が疑われる植物ホルモンの内在量がどのように変化するか調査した。その結果、ジベレリンとジャスモン酸は肥大物質の有無に関わらず変わらないことが分かった。また、ジャスモン酸の鱗茎肥大活性を改めて評価したところ、鱗茎肥大促進ではなく鱗茎肥大阻害活性を示すことも見出した。これらの結果は、Agricultural Biotechnology誌に受理され、後日印刷される予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本年度の研究によって、鱗茎肥大促進物質と植物ホルモンの関わりについての一端を明らかにできたため。

今後の研究の推進方策

in vitro実験を進める中で、タマネギの鱗茎肥大物質が鱗茎を肥大させるだけではなく、根の成長にも関与している可能性が最近見出された。根の成長は栄養の取り込み向上につながり、鱗茎肥大にも関与しうる。本年度は本物質による根の成長促進効果と鱗茎肥大効果の関わりについて調べる。また、これまでの成果をまとめ、学術誌への投稿を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The role of jasmonates as antibubing substances in the bulb formation o f onion.2024

    • 著者名/発表者名
      Takada, N. Saito, A. Matsuzuka, Y. Mochiduki, T. Wakita, E. Wang, M. Koda, Y.
    • 雑誌名

      Agric. Biotech.

      巻: 13 ページ: 1-4

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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