研究課題/領域番号 |
22K05487
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研究機関 | 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所 |
研究代表者 |
竹林 純 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 食品保健機能研究部, 室長 (30421837)
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研究分担者 |
鈴木 一平 国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所, 国立健康・栄養研究所 食品保健機能研究部, 主任研究員 (00812439)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 栄養成分表示 / 信頼性 / 食品栄養分析 / 実測調査 / 水分 / 常圧加熱乾燥法 / 減圧加熱乾燥法 / カールフィッシャー法 |
研究実績の概要 |
バランスの取れた食生活は健康の維持・増進にとって重要である。加工食品には、特に重要な栄養成分(熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量)の含有量の表示が義務付けられているが、わが国において、これらの表示値の信頼性を包括的に検討した研究はない。そこで、本研究では、日常的に利用されている加工食品全体をカバーできるように十分な種類・数の製品を買い上げ、実測調査により表示値の信頼性を評価することを目的とした。 本年度は、3年計画の1年目であり、食品中に含まれる栄養成分の含有量を精確に測定するために、効率的な食品試料の前処理方法及び分析方法の検討を行った。炭水化物の定量に必要な水分の測定方法については、現在、常圧および減圧加熱乾燥法が広く用いられているところではあるが、乾燥温度や乾燥時間・真空度(減圧加熱乾燥法の場合)等の分析条件を検体に応じて適切に設定しなくてはならず、本研究で扱う多種多様な検体を測定するには困難が予想された。そこで、カールフィッシャー法の適用について検討した結果、気化装置を備えつけた自動滴定装置を使用することで、乾燥法と同等の値を単一条件(105℃、常圧)で得ることができることが明らかとなった。その他の栄養成分の分析方法についても検討を行い、分析方法の効率化及び分析条件の最適化を行った。 次年度は研究計画に従って、十分な種類・数の加工食品を買い上げ、実測調査を推進する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は、研究場所である国立健康・栄養研究所が東京から大阪へ全部移転したため、移転作業のため実験を停止せざるを得ない期間が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
1年目の検討で、懸念事項であった水分測定について効率化が図れた。2年目以降は研究を加速し、当初の研究計画に従って、十分な種類・数の製品を買い上げ、実測調査により表示値の信頼性を評価することを目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
加工食品の買い上げおよび実測調査が遅延しているため。
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