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2022 年度 実施状況報告書

環状オリゴ糖の摂取による健康増進と病態発症の分岐点

研究課題

研究課題/領域番号 22K05493
研究機関島根大学

研究代表者

吉清 恵介  島根大学, 学術研究院農生命科学系, 准教授 (30510739)

研究分担者 清水 英寿  島根大学, 学術研究院農生命科学系, 教授 (10547532)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードシクロデキストリン / オメガ3 / エゴマ油 / リノレン酸 / 食物繊維 / マウス / ラット
研究実績の概要

本研究は、医薬、食品分野で利用されている環状オリゴ糖であるγ-シクロデキストリン(γ-CD)摂取の安全性を、より一層高めることを目的としている。これまでの我々の研究において見出された、特定の健康状態を模したモデル動物によるγ-CD摂取により生じる健康への好まれない影響について、その機構解明と予防策の提示を目指している。研究所年度において、前老齢マウスによるγ-CD摂取が与える肝機能への影響評価を目的とした動物実験(11週間の摂食実験)を終えた。現在は、その実験結果に関してさまざまな健康に関するパラメータの解析を行なっている。これまでの解析結果から、前老齢マウスによるγ-CDの継続した摂取は、若齢期のマウスによるγ-CD摂取の影響と比べ、いくつかの異なる点がある可能性が見出された。特に、前老齢マウスにおいては、実験終了時の体重のばらつきと肝臓における特定の脂肪酸との強い相関が見られた。今後、肝臓以外の組織の脂肪酸についても解析し、健康指標との相関を確認していく予定である。また、飼育期間中に回収した糞便に含まれるさまざまな化合物等を解析し、腸内細菌叢への影響も検討する予定で明日。
研究2年目からは老齢期の消化管内の胆汁酸濃度を再現するモデルラットを用い、γ-CD摂取による健康への影響について調査する。この研究により得られる成果は、高齢社会に突入した我が国において、加齢期に重点をおいた食品の安全性評価の必要性を提起することにつながると考えられる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究所年度には、当初の計画通りに実験を進めることができた。今後、この実験結果の解析を進めていく。

今後の研究の推進方策

計画通りに進める。本研究で注目している成分の分析に関して困難が生じた際には、その専門知識を有する別の研究者に本研究への協力を依頼することがある。

次年度使用額が生じた理由

血液性化学検査を外注予定であったが、実験機器のトラブルにより試料の準備が遅れて実施できなかった。当該の機器の修理が終わったため、次年度に実施できる状態となり、問題は解決した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Co-ingestion with γ-cyclodextrin improves bioavailability of α-linolenic acid in Perilla frutescens seed oil2023

    • 著者名/発表者名
      Yoshikiyo Keisuke、Takahashi Miho、Narumiya Yu、Honda Mikito、Iwasaki Keita、Ishigaki Mika、Nagato Edward G.、Noothalapati Hemanth、Shimizu Hidehisa、Murota Kaeko、Yamamoto Tatsuyuki
    • 雑誌名

      Food Hydrocolloids for Health

      巻: 3 ページ: 100116~100116

    • DOI

      10.1016/j.fhfh.2023.100116

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] エゴマ油とγ-シクロデキストリンとの包接錯体摂取が赤血球膜脂肪酸組成に与える影響2023

    • 著者名/発表者名
      吉清恵介・藤原大河・長谷川敦士・渡部遥香・清水英寿・山本達之
    • 学会等名
      日本栄養・食糧学会
  • [学会発表] リパーゼによるエゴマ油のトリグリセリド分解に与えるγ-シクロデキストリンの影響2022

    • 著者名/発表者名
      髙橋美穂、吉清恵介、山本達之
    • 学会等名
      シクロデキストリン学会

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公開日: 2023-12-25  

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