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2023 年度 実施状況報告書

新規トランスクリプトーム解析手法によるコンニャクグルコマンナン代謝系の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K05601
研究機関高崎健康福祉大学

研究代表者

廣瀬 竜郎  高崎健康福祉大学, 農学部, 教授 (90355579)

研究分担者 橋田 庸一  高崎健康福祉大学, 農学部, 助教 (00802886)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードコンニャク / グルコマンナン / デンプン / 代謝 / 遺伝子
研究実績の概要

昨年度に引き続き、コンニャク3品種「あかぎおおだま」、「みやままさり」、「支那種」をポット栽培し、生育期間中に適宜サンプリングを行った。得られたサンプルのグルコマンナン、デンプン、および可溶性糖類の含有量を測定するとともにRNAの抽出を行った。なお、今年度は8月初旬に激しい降雹にがあり、栽培中のコンニャクに被害があった。そのため、例年よりも地上部の老化が大幅に早まったため、球茎の成長にも影響がみられた。
昨年度は、球茎のグルコマンナン含量とデンプン含量、可溶性糖含量とを同時に正確に測定するためには、従来用いられてきた方法では精度が不十分で、改良が必要であることが判明した。そのため今年度は、抽出法や酵素による分解法の改良を重ね、特にデンプンの回収率を大幅に高めて、分析の精度を向上させることができた。その結果、「支那種」と他の2品種の間で、球茎中のデンプン含量に明確な差があり、そのことが「支那種」の精粉歩留が低い要因の一つであることが考えられた。一方、RNA抽出は概ね順調にに進み、前年度と同様に、いくつかの既知遺伝子を対象にしたリアルタイムPCR解析も行うことができた。さらに、一部のサンプルによる次世代シーケンス解析も行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コンニャクの栽培とサンプル採取は当初予定の2品種に新たに1品種を加えた計3品種で行うことができたが、今年度は降雹被害のため一部の球茎の成長が悪く、次年度にも栽培試験を行う必要が生じた。また、球茎中のグルコマンナン、デンプン、可溶性糖の同時分析は手法の改良に時間がかかっており、以上の点で進捗がやや遅れていると判断した。なお、RNA抽出も比較的困難な組織である球茎でも概ね問題なく行うことができ、さらに一部のサンプルで次世代シーケンス解析を実施でき概ね順調であった。

今後の研究の推進方策

1)引き続き栽培試験を行い、サンプルの採取・収集を進める。
2)今年度明らかになった「支那種」と他の2品種との間のデンプン含量の違いについて、さらに詳しく解析を進める。
3)RNA抽出を進め、既存遺伝子による予備的な発現解析を行うとともにトランスクリプトーム解析を行う。
4)糖・デンプン・グルコマンナンのデータとトランスクリプト―ムデータを独自の手法によって解析し、総合的に考察する。

次年度使用額が生じた理由

降雹被害および成分分析の進捗の遅れにより、次世代シーケンス解析のためのRNAサンプルが当初予定よりも少なくなったこと、ならびに、RNA抽出に関連する消耗品支出が当初予定よりも減ったことによって次年度使用額が生じた。これらの解析は次年度も実施するので、そこで使用する予定である。

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公開日: 2024-12-25  

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