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2023 年度 実施状況報告書

貝殻形成異常アサリの特徴、出現状況、発生の要因、食品としての安全性の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K05810
研究機関東邦大学

研究代表者

大越 健嗣  東邦大学, 理学部, 教授 (60201969)

研究分担者 齋藤 敦子  東邦大学, 理学部, 教授 (50424718)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードアサリ / 貝殻 / 変形 / 原因
研究実績の概要

2023年度は、前年度に引き続き(1)貝殻形成異常アサリの形態的特徴と(2)貝殻形成異常アサリの出現状況の検討を行った。さらに(3)野外実験と室内実験により形成異常の作出の試みを行った。(4)また、昨年度はできなかった海外調査も実施し、試料の採集を行った。現地調査と採集:本研究では、国産アサリと外国産アサリ、流通アサリを材料とした。北海道厚岸湖、宮城県石巻市万石浦、福島県相馬市松川浦、東京湾内複数か所、京都府複数か所の主要なアサリ産地で現地調査を行い、小型から大型まで個体を採集し水温、塩分、底質の粒度組成等を求めた。外国産アサリは、フランスで採集した他、中国と韓国産のものを日本国内で購入した。研究開始直前に「熊本アサリ偽装」の事例が発生した影響もあり九州での調査は行わなかった。また、研究代表者の所属先から近い、東京湾の三番瀬干潟では、2023年度も大きな青潮や台風がなく、その影響については検討できなかった。東北太平洋沖地震の被災地である宮城県と福島県では, 複数回調査を行い、成長や季節的な影響についても検討した。結果:(1)変形アサリは複数の形態的特徴があり、小型から大型になるにつれて割合が高くなる傾向があり、成長に伴って貝殻形成異常が起こることが示唆された。(2)外国産アサリの一部に変形が多いものがあった。また、養殖個体に特徴的な変形も確認され、(3)割合は少ないが野外実験と室内実験両方で、変形アサリを作出することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

海外で調査と採集を行うことができた。国内の一定地域での調査を行うことができなかったが、それ以外は予定通り調査と採集を行った。また、野外実験と室内実験を併用し、変形個体の作出も観察し、新知見を得た。分析用試料の採集も予定通り行った。

今後の研究の推進方策

2024年度は韓国のアサリ生産地のひとつである群山で採集を行うことにより、流通のプロセスの影響を受けない、外国産アサリの個体を取得し、解析を行う。可能なら西日本での調査も行いたい。西日本での調査とサンプルの採集を実施する。最終年度はこれらサンプルの分析と食品としての安全性に関する視点から化学分析を行う予定である。

次年度使用額が生じた理由

試料の採集・調査旅費と化学分析のために使用する。分析に供するのに適した試料の採集と処理に時間を要したため、化学分析は次年度に行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Ten years after the Great East Japan Earthquake: Environmental changes in clam production sites and future prospects2023

    • 著者名/発表者名
      Kenji Okoshi
    • 学会等名
      COAST-Caen 2023 (France)
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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