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2023 年度 実施状況報告書

食農コモン(ズ)のアントレプレナーシップ:フランスとイタリアの比較から

研究課題

研究課題/領域番号 22K05861
研究機関農林水産省農林水産政策研究所

研究代表者

須田 文明  農林水産省農林水産政策研究所, その他部局等, 研究員 (70356327)

研究分担者 木村 純子  法政大学, 経営学部, 教授 (00342204)
陣内 秀信  法政大学, 江戸東京研究センター, 特任教授 (40134481)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードテリトーリオ / テロワール / イタリア / 都市農園 / アウトノミア / マニャーギ
研究実績の概要

近年、イタリアでは地域(テリトーリオ)を基盤とした食と、その産品を通じた持続可能なツーリズム振興がなされている。今年度は、研究代表者の須田はイタリアの都市農園が成立した背景について文献調査を行った。研究分担者の木村、陣内は南イタリア、とりわけプーリアとアマルフィ海岸での現地調査を行った。
イタリアでは1960年代後半のアウトノミア運動の隆盛後、過激な運動が終息するに応じて、建築や都市計画を専攻していた論者たちが地域を軸にしてエコロジー的に持続可能な小さな町とその周辺農村部との連携を模索するようになった。彼らは故A.マニャーギ(フィレンツェ大学教授)を中心としてテリトーリオ学派を形成するようになり、その思想潮流はイタリアのみならずフランスなどにも広がっている。
研究成果は木村、陣内編著「南イタリアの食とテリトーリオ」(白桃書房、2024年3月)として刊行され、同書の刊行に合わせて国際シンポジウムを開催した(法政大学、2024年3月)。イタリアにおける近年の都市農園運動が60年代以降のアウトノミア運動の住宅や緑地の占拠運動の延長線上にあることなどを明らかにした。こうした都市農園はボトムアップで、緑地の非合法的な占拠から開始され、市町村により追認される事例が多いことが文献研究から論じた。
またフランスと比較することでイタリアの都市農園のボトムアップ的性格が明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

円安の進行が激しく、基盤研究Cでは三人の海外出張をカバーすることができなかった。

今後の研究の推進方策

研究代表者の須田は、自身を代表者とするもう一つの科研費の課題を有しており、それを使用することで、次年度はフランスのみならずイタリアでも現地調査を行うこととする。

次年度使用額が生じた理由

外国書籍の購入に充てる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] フランスにおける永続的農業近代化:メトロポールによる食料農業政策2024

    • 著者名/発表者名
      須田文明
    • 雑誌名

      総合政策

      巻: 25 ページ: 1-20

  • [図書] 南イタリアの食とテリトーリオ2024

    • 著者名/発表者名
      木村純子、陣内秀信
    • 総ページ数
      260
    • 出版者
      白桃書房

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公開日: 2024-12-25  

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