研究課題/領域番号 |
22K05869
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
品川 優 佐賀大学, 経済学部, 教授 (10363417)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 韓国農業 / 直接支払い / 環境保全 / 農業構造 / トゥルニョク経営体 |
研究実績の概要 |
本研究は,韓国において既存の6つの直接支払いを統合して,新たに設けた公益型直接支払いに焦点をあて,現地調査を通じて,本直接支払いが小規模農家の農業生産活動の維持及び公益的機能の発揮に及ぼす効果と課題,大規模農家や農業者生産組織(トゥルニョク経営体)等構造改善に与える影響とその課題,公益型直接支払いの導入で価格下落時のセーフティ・ネット機能が消失したことによる農家全体への影響(公益性の発揮,構造改善)などを明らかにし,今後の韓国における公益性の確保と構造改善とのあり様を,実践的な形で検証することが本研究の目的である。 本年度は,①農業センサスを用いた農業構造の変化の考察,②関係諸機関へのヒアリングによる公益型直接支払いのデータ収集とその考察,③小規模・大規模農家,農業者生産組織=トゥルニョク経営へのヒアリング調査,の3点をおもに実施する計画だった。 しかし,②・③に関しては,依然新型コロナウイルスの感染拡大により訪韓がはばかられ,現地調査をおこなうことができなかった。ただし,②のデータ収集については,インターネット等により幾ばくかのデータを入手し考察することができた。それらと①をもとに,日韓の農業構造,特に協同に注目した研究成果として『地域農業と協同-日韓比較』を刊行した。そこでは,20世紀末のIMFコンディショナリティ以降の韓国経済,農業の変遷,農業構造の変容,すなわち大規模農家の育成と,農家の協業組織としてのトゥルニョク経営体の設立,その活動実態,さらには公益型直接支払いの支給実績等について明らかにした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの影響により,海外渡航・調査がおこなえていないため。
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今後の研究の推進方策 |
テーマに関する論文やデータ,政策実施状況等について,研究対象国に渡航し収集・ヒアリング調査等をおこないたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウイルスによる海外渡航・調査がおこなえなかったこと,また期間延長している科研費(韓国の米産業発展対策における米農業の競争力強化に関する実証研究)の研究費残額を優先的に使用したため。 本年度は,新型コロナウイルスが収束に向かいつつあり,訪韓の手続き的ハードルも下がったことから,研究計画に即した現地調査等を実施する予定である。
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