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2024 年度 研究成果報告書

猫にも起こる人肺難病IPFの病態解明:化生細胞は癌化の初期段階か?

研究課題

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研究課題/領域番号 22K06035
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分42020:獣医学関連
研究機関岡山理科大学

研究代表者

三井 一鬼  岡山理科大学, 獣医学部, 助教 (20844773)

研究分担者 藤原 信行  岡山理科大学, 獣医学部, 講師 (30805875)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード特発性肺線維症 / 猫 / 気管支漏 / ブロンコレア / 化生 / 肺腺癌 / 粘液過剰分泌 / 致死性呼吸器疾患
研究成果の概要

肺の奥から粘液が絶えず分泌され咳・頻呼吸に苦しむ「気管支漏」と呼ばれる稀少致死疾患を発症した飼猫12匹の肺検体を解析した。全個体で人の難病「特発性肺線維症」に酷似した顕微鏡所見(通常型間質性肺炎)が、うち7頭に悪性腫瘍「肺腺癌」の併発が認められた。主として肺胸膜直下に存在する異常細胞には、組織化学、免疫組織化学、および透過型電子顕微鏡解析の結果、いくつかの肺固有細胞(クララ細胞等)の特徴が混在していた。これらより、既存の扁平な呼吸上皮(Ⅰ型肺胞上皮)細胞が、粘液を活発に分泌する未知の異常細胞に形質変化(化生)し、一部が癌化したと推察された。原因の特定や遺伝子レベルの解析が次なる課題である。

自由記述の分野

獣医病理学

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の学術的意義は、猫の肺の新興疾患「気管支漏」を病理学的に詳細に解析し、粘液を過剰に産生する「化生細胞」が本疾患の根本原因となっている事実を明らかにしたことにある。さらに、猫気管支漏の病巣に頻繁に肺腺癌がみられたことから、化生細胞が癌化して肺腺癌に至った可能性が示唆され、化生細胞を解析することが肺がん発生メカニズム解明の糸口となる可能性がある。社会的意義としては、人と同じ環境に暮らし、人なみの検査や治療が可能になりつつある伴侶動物(今回は猫)における疾患の解析結果を、人の難病やがんの診断・治療法開発にフィードバックできる可能性を示したことにある。

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公開日: 2026-01-16  

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