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2023 年度 実施状況報告書

原核型Argonauteを基盤とする新規遺伝子発現制御システム

研究課題

研究課題/領域番号 22K06093
研究機関大分大学

研究代表者

三好 智博  大分大学, グローカル感染症研究センター, 講師 (60534550)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
キーワードArgonaute / DNA interference / ファージ
研究実績の概要

申請者は、X線結晶構造解析と生化学的解析により、光合成細菌Rhodobacter sphaeroidesのArgonaute(RsAgo)が、小分子RNAをガイド鎖として、その相補的な塩基配列を持つDNAと結合することで真核生物のRNA干渉のメカニズムに一部類似するDNA interferenceに関与することを世界に先駆けて明らかにした。しかし、このシステムの詳細は、まだ明らかになっていない。我々は、RsAgoの外来DNAの感染抑制機能を明らかにするために、Agoが発現していない大腸菌の細胞にRsAgoを発現させ、バクテリオファージを感染させる実験により、Tファージシリーズは、RsAgoの発現により感染効率が上昇することが明らかとなった。本年度は実際に、RsAgoの遺伝子がコードされている光合成細菌の中でも、同様の機能を有するかどうかを確かめるために、新たなファージ感染実験を計画した。この実験には、光合成細菌に感染するファージが必要であるが、販売していないため自然界から自ら採取し取得する必要があった。海、川、湖など自然界の様々な箇所からファージが含まれていると考えられる水を採取して、新規ファージの探索を行った。現在のところ、まだ光合成細菌に感染するファージの獲得に至っておらず、本実験計画は継続中である。一方で、光合成細菌Rhodobacter sphaeroidesのRsAgoの欠損変異体は、海外の研究者経由で準備することができているため、ファージが得られ次第、変異体を使用してファージ感染に対するRsAgoの作用機序を調べることが可能である。今後は、新規ファージの探索を行いつつ、分子生物学的なアプローチを並行して行い、RsAgoの分子メカニズムを明らかにしていく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

当該研究期間中に、度重なる研究室の引越しがあり、度々研究室が使用できない期間が多くあった。さらに、超低温冷凍庫の故障などのトラブルにも見舞われた。これらの問題により、実験の進捗が遅れていることと、新規ファージの取得に成功していないため、本研究課題の進捗状況に関して「遅れている」と評価した。

今後の研究の推進方策

当該研究期間では、主に光合成細菌に感染するバクテリオファージウイルスの探索を行った。海、川、湖など自然界の様々な箇所からファージが含まれていると考えられる水を採取して、ファージの探索を行ったが、現在のところ、まだ光合成細菌に感染するファージの獲得に至っておらず、本実験計画は継続中である。光合成細菌に感染するファージが見つからない場合は、実験系の構築は大腸菌を使用した系で行い、その分子メカニズムの解明は、 in vitroで構築する予定である。

次年度使用額が生じた理由

当該研究期間中に、度重なる研究室の引越しがあり、度々研究室が使用できない期間が多くあった。さらに、超低温冷凍庫の故障などのトラブルにも見舞われた。これらのトラブルにより、研究の進捗が遅れたため、次年度使用額が生じた。さらに、大学の個人研究費を本研究推進に関連した物品購入に充てる事が出来たため、次年度使用額が増加した。次年度は、上記の研究推進計画通りに使用する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] Identification of novel Helicobacter pylori virulence factors that regulates macrophage phagocytosis.2023

    • 著者名/発表者名
      Naomi Aini, Weichen Gong, Kana Nishida, Tomohiro Miyoshi, Hitomi Mimuro
    • 学会等名
      九州微生物フォーラム2023
  • [学会発表] Bactericidal effect of ozone ultrafine bubble water against oral bacteria2023

    • 著者名/発表者名
      Fumio Takizawa, Hisanori Domon, Tomoki Maekawa, Takumi Hiyoshi, Hikaru Tamura, Tomohiro Miyoshi, Koichi Tabeta, Hiroaki Yoshida, Yutaka Terao
    • 学会等名
      第65回歯科基礎医学会学術大会

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公開日: 2024-12-25  

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