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2022 年度 実施状況報告書

歯の形態識別方法の開発:ディープラーニングと幾何学的形態測定学との協働

研究課題

研究課題/領域番号 22K06415
研究機関日本大学

研究代表者

五十嵐 由里子  日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (60277473)

研究分担者 森田 航  独立行政法人国立科学博物館, 人類研究部, 研究員 (20737358)
金子 美泉  日本大学, 理工学部, 助教 (30755418)
近藤 信太郎  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (60186848)
内木場 文男  日本大学, 理工学部, 教授 (60366557)
根岸 慎一  日本大学, 松戸歯学部, 教授 (60579118)
粟飯原 萌  日本大学, 理工学部, 助手 (90824011)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2027-03-31
キーワード人工知能 / ディープラーニング / 歯種鑑別 / 幾何学的形態測定学
研究実績の概要

①データ収集・総括班②DL班の研究実績は以下の通りである。AIによる歯種鑑別については,下顎大臼歯と下顎中切歯の鑑別モデルが完成し,下顎小臼歯および下顎大臼歯の歯種鑑別モデルを改良中である。具体的には,まず学習モデルの素材の改良を行った。歯列石膏模型から単独歯の副模型を作成し,さらに,歯肉部分を除去した副模型を作成した。学習モデル素材から静止画像データを作成する過程においては,模型を回転台に固定してビデオカメラで模型の動画を撮影するが,そのための撮影装置を本研究のために作成した。学習を重ねる過程で撮影装置の改良も行った。動画から静止画像データを作成し,ディープラーニングを行うが,その際に転移学習を用いた。これらの改良によって鑑別精度が現在向上しつつある。このモデルを実用化するためには,さらに改良を加えて精度を上げる必要がある。研究成果は,第64回歯科基礎医学会学術大会,日本大学特別研究キックオフシンポジウム ,日本大学理工学部学術講演会,第128回日本解剖学会総会・全国学術集会において発表した。
③幾何学的形態測定学1班の研究実績は以下のとおりである。相同モデルによる小臼歯の鑑別モデルについて研究を進めている。特に形態の性差についての検討を行った。研究成果は,第64回歯科基礎医学会において発表した。
④幾何学的形態測定学2班の研究実績は以下のとおりである。今年度はヒトの大臼歯のデータ収集を主に行った。形態地図法による3次元形状の定量化手法の改良を試みた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

①データ収集・総括班②DL班に関しては,AIによる歯種鑑別について,下顎大臼歯と下顎中切歯の鑑別モデルが完成し,最も難しいと予想される小臼歯の鑑別モデル,および小臼歯と大臼歯の鑑別モデルの完成に近づいているので,研究の進捗状況はと予定通りとみなせる。
③幾何学的形態測定学1班に関しては,相同モデルによる小臼歯の歯の鑑別モデルの分析が進んでいるので,研究の進捗状況はと予定通りとみなせる。
④幾何学的形態測定学2班に関しては,データ収集および方法の確立が予定通りにすすんでいるので,研究の進捗状況はと予定通りとみなせる。

今後の研究の推進方策

①データ収集・総括班②DL班に関しては,AIによる歯種鑑別において,学習モデルとして新たに抜去歯を利用する方法を試みる。さらに,転移学習とパラメータの改良を引き続き実行し,小臼歯の鑑別モデル,および小臼歯と大臼歯の鑑別モデルを完成させる。その後,他の歯種の鑑別モデルの作成に取り掛かる。
③幾何学的形態測定学1班に関しては,相同モデルによる第一・第二小臼歯の形態的差の検討を進める。
④幾何学的形態測定学2班に関しては,引き続きデータ収集を進めると共に、深層学習の学習データを収集すべく2次元画像マップとしてのデータベース構築も進める。

次年度使用額が生じた理由

消耗品および旅費が予想額より低かったため4523円の剰余が生じた。
次年度の消耗品に使用する予定である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Mandibular premolar identification system based on a deep learning model2022

    • 著者名/発表者名
      Yuriko Igarashi, Shintaro Kondo, Sora Kida, Megumi Aibara, Minami Kaneko, Fumio Uchikoba
    • 雑誌名

      Journal of Oral Biosciences

      巻: 64 ページ: 321-328

    • DOI

      10.1016/j.job.2022.05.005

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 人工知能による歯種鑑別:下顎小臼歯と下顎大臼歯2022

    • 著者名/発表者名
      五十嵐由里子 近藤信太郎 粟飯原萌 金子美泉 内木場文男
    • 学会等名
      第64回歯科基礎医学会学術大会
  • [学会発表] ディープラーニングによるヒト下顎小臼歯の鑑別モデル2022

    • 著者名/発表者名
      五十嵐由里子,近藤信太郎,貴田宇宙,粟飯原萠,塚原晴彦,金子美泉,内木場文男
    • 学会等名
      日本大学特別研究キックオフシンポジウム
  • [学会発表] ディープラーニング技術による画像判定を用いた人間の歯種分類システムの開発2022

    • 著者名/発表者名
      貴田宇宙, 塚原晴彦, 粟飯原萌, 金子美泉, 五十嵐由里子, 近藤信太郎, 内木場文男
    • 学会等名
      日本大学理工学部学術講演会
  • [学会発表] 転移学習を用いた人工知能による小臼歯および大臼歯の歯種鑑別2022

    • 著者名/発表者名
      五十嵐由里子,近藤信太郎,粟飯原萌,貴田宇宙,塚原晴彦,金子美泉,内木場文男
    • 学会等名
      第128回日本解剖学会総会・全国学術集会
  • [学会発表] 相同モデルによる上顎第一小臼歯の3次元形態の性的二型2022

    • 著者名/発表者名
      宮崎樹梨,近藤信太郎,根岸慎一
    • 学会等名
      第64回歯科基礎医学会

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公開日: 2023-12-25  

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