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2023 年度 実施状況報告書

運動の速度や周期を決定する脳内機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K06491
研究機関京都大学

研究代表者

道川 貴章  京都大学, 医生物学研究所, 特定准教授 (90282516)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード運動制御 / カルシウムイメージング / マウス / 蛍光共鳴エネルギー移動 / マクロ顕微鏡
研究実績の概要

脳の活動には様々な周波数帯成分が含まれている。一方、脳の出力である運動にも様々な周波数成分が含まれているが、両者の関係は必ずしも明らかではない。 本研究では、超広視野マクロ顕微鏡と蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)型の蛍光カルシウムセンサーyellow camelon2.60を組み合わせたマウス全脳(大脳皮質お よび小脳皮質背側全域)のニューロン活動を光学的に計測する手法をもとに、独立成分分析により機能セグメント(同期した自発発火を起こすニューロンの集 団)を同定することで、従来用いられてきた脳波計測等では困難であった「大脳皮質および小脳皮質の機能単位(セグメント)毎に各周波数帯のパワーと位相を 高精度に計測する手法」を確立した。本手法を歩行動作中の脳活動計測に適用するために、マウスを発砲スチロールボールの上に固定し、半球状のスクリーンにボールの回転に合わせて投射した風景の画像を変化させるバーチャル・リアリティシステムのセットアップを行なった。作成したシステムで頭部固定条件下で歩行運動を行うように、マウスの訓練法を検討した。発砲スチロールボール上で安定して歩行運動を行うようになったマウスを用いて、歩行運動中の大脳皮質及び小脳皮質の背側全域の脳活動計測を超広視野マクロ顕微鏡により実施した。これらの結果、歩行運動中の脳活動計測を行うことに成功した。現在、得られたイメージングデータから各周波数帯成分の歩行運動との相関を含めた解析を行なっている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

大脳皮質の興奮性錐体細胞および小脳皮質のプルキンエ細胞に蛍光カルシウムセンサーYC2.60を発現するマウス5匹について、自発的なレバー押し動作、および 報酬の水を飲むリッキング動作中の大脳および小脳のニューロン活動の計測を完了した。マクロ顕微鏡下に設置可能なマウス用の歩行器具を作成し、脳活動計測を行なった。

今後の研究の推進方策

頭部固定条件で発砲スチロールボールの上を様々なパターンで歩行するようにマウスのトレーニングを行い、歩行時の大脳および小脳の活動を調べる。

次年度使用額が生じた理由

研究の進捗状況の都合により年度末に一時的に支出を停止したため。次年度はその分の研究も合わせて進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 大規模カルシウムイメージングによる脳活動リズムと身体運動リズムの解析2023

    • 著者名/発表者名
      道川貴章、磯部圭佑
    • 学会等名
      第10回日本BMI研究会

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公開日: 2024-12-25  

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