研究課題/領域番号 |
22K06510
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研究機関 | 東京薬科大学 |
研究代表者 |
平島 真一 東京薬科大学, 薬学部, 准教授 (80642264)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 第二級ホスフィンカルコゲニド / リンカルコゲニド類 / ヒドロホスフィニル化反応 / 不斉プロトン化反応 / ビシナルビスホスフィン誘導体 |
研究実績の概要 |
同一分子内に複数の求核部位を有する化合物の求核部位制御は非常に困難であり、挑戦的な研究課題である。求核部位の選択性を制御し、多種多様な化合物へ誘導できれば、合成戦略の観点から非常に発展性の高い合成論となる。本研究では、第二級ホスフィンスカルコゲニドに着目し、リン部位とカルコゲン部位の選択的な求核性制御反応を開発し、多彩なリンカルコゲニド類の新規効率構築法の確立を目的とする。本年度は記載した計画に基づき、第二級ホスフィンカルコゲニドR2P(=Ch)H(Ch = S or Se)を用いたヒドロホスフィニル化反応/不斉プロトン化反応について検討を行った。触媒検討の結果、活性水素が立体選択性に大きく影響することを明らかとした。この知見を基に、様々な新規有機分子触媒を設計し、合成した。最適条件を探索した結果、種々のビニルホスフィンオキシドや第二級ホスフィンスルフィドを用いても目的生成物を高収率、高立体選択的に得られた。本手法により、対応するキラルビシナルビスホスフィン誘導体を簡便に得ることができる。また、第二級ホスフィンカルコゲニドR2P(=Ch)H(Ch = S or Se)を用いた不斉カルコゲン化反応について検討を行った。記載した計画に基づき、触媒・反応基質について検討を行ったところ、選択的にカルコゲン化反応が進行する興味深い結果を得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
第二級ホスフィンカルコゲニドのカルコゲンが求核部位として働くカルコゲン化反応を見出すことができたが、 得られるリンカルコゲニドの立体選択性が中程度に留まっている。触媒の合成・探索に、当初予定していた以上の時間を要している。以上のことから、当該研究はやや遅れていると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
第二級ホスフィンカルコゲニドを用いるヒドロホスフィニル化反応/不斉プロトン化反応の開発において順調な進展が見られている。今後はさらなる適用拡大と有用な化合物への誘導検討を行い、その機能性についても調査する予定である。また、不斉カルコゲン化反応において、様々な不斉触媒を探索する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
初年度に計画している不斉カルコゲン化反応の選択性制御の反応条件探索に予定していた以上の時間を要した。そのため、使用予定であった不斉カルコゲン化反応に関する研究経費が残ることとなった。これを次年度に持ち越し、一年目に計画していた不斉カルコゲン化反応に関する研究経費に使用する予定である。
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