研究課題/領域番号 |
22K06735
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
宇野 恭介 摂南大学, 薬学部, 講師 (30608774)
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研究分担者 |
大澤 匡弘 帝京大学, 薬学部, 教授 (80369173)
金城 俊彦 摂南大学, 薬学部, 助教 (70758599)
倉本 展行 摂南大学, 薬学部, 教授 (60324092)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | うつ / 線条体 |
研究実績の概要 |
PenKのguide RNAを作成し、CRISPR/Cas9システムを用いたゲノム編集を行った。CRISPR/Cas9システムの組み込まれたアデノ随伴ウイルスベクター(AAV)の相同組み換えを行い、AAV-guide-Penkベクターを作成した。同様にマウスゲノムよりPenkのCDSをクローニングし過剰発現用のAAVを作成した(AAV-Penk)。作成したAAVをマウス線条体にインジェクションし、発現が安定するまで3週間飼育したのち社会的敗北ストレスの暴露(repeated social defeat stress(RSDS))を行った。RSDS終了24時間後に、social interaction testにより社会性行動を測定した。さらに、閾値以下の社会敗北ストレス(micro social defeat stress(MSDS))を曝露し、社会性行動を測定した。MSDSは通常のマウスではうつ症状を示さない軽度のストレスであるが遺伝的脆弱性があるとストレス応答を示すモデルである。その結果AAV-guide-Penkを感染させたマウスでは、RSDSによってうつ症状を示すマウスの割合が増加した。また、MSDSにおいてコントロール群ではうつ症状を示すマウスが確認できなかったのに対し、AAV-guide-Penkを感染させたマウスではうつ症状を示すマウスが確認された。さらに尾懸垂試験においても同様の結果が得られた。 これらのマウスを用いてvon-freiフィラメント試験を行ったところAAV-Penk群では閾値の上昇傾向が認められ、AAV-guide-Penk群では閾値の減少傾向が確認された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
痛み感受性の試験が開始できた。現在は傾向しか認められないが、個体数を増やす予定である。
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今後の研究の推進方策 |
痛み感受性についての試験を例数を増やして行う。さらにホットプレート試験等の他の痛覚感受性試験も行う予定。
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次年度使用額が生じた理由 |
輸入品で納期に時間がかかったため間に合わなかった。 新年度すぐに購入予定。
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