研究課題/領域番号 |
22K06736
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研究機関 | 姫路獨協大学 |
研究代表者 |
増田 智先 姫路獨協大学, 薬学部, 教授 (90303825)
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研究分担者 |
田島 壮一郎 九州大学, 大学病院, 薬剤師 (10579460)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 免疫抑制薬 / 臓器移植 / 慢性腎臓病 / 線維化 / 個別化薬阿仏治療 |
研究実績の概要 |
本研究では、腎移植患者及び肝移植患者双方における低用量CNIとエベロリムスの併用を念頭に、CNIによる腎病変の分子機構解明と並行してエベロリムスによる腎間質の線維化抑制の分子機構解明を目的とした。 当初予定していた通り、ラットを用いたin vivo動物実験系ならびにラット腎由来培養細胞(NRK52[上皮細胞]、NRK49F[線維芽細胞])を用いた系統的な検討を進め、腎間質の線維化に起因する慢性腎臓病の増悪とmTOR阻害薬の使用による治療効果の過程において、HE4の発現がどのように関連し、どのような役割を示すのかについて解析を進めている。 (1)in vivo動物実験系:すでに確立された慢性腎不全モデルラット(5/6腎摘出ラット)を用い、タクロリムスにエベロリムスを併用して、人感室の加速度的な進行とエベロリムス 併用による線維化の抑制効果、すなわち腎保護効果の評価を行っている。病変進展に及ぼすタクロリムスの影響(病変の重篤化等)ならびにエベロリムスの影響について、腎間質の線維化マーカーαSMA(alpha-smooth muscle cell actin)の変化、外因的に投与した蛍光標識アルブミンの再吸収能等を指標として調べている。なお、エベロリムスの効果については活性化(リン酸化)mTORの基質であるS6キナーゼのリン酸化を指標として定量数値化する予定である。 (2)in vitro培養細胞系:ラット腎間質線維芽細胞由来培養細胞NRK49Fを用いて、TGFb刺激による筋線維芽細胞への形質転換過程と活性化、筋線維芽細胞におけるαSMAの産生と消失に及ぼすエベロリムス、タクロリムスの影響を調べる予定である。並行して、ラット腎近位尿細管由来培養細胞NRF52に及ぼす両薬物の影響(特に細胞毒性、解毒反応に及ぼす影響)について、細胞内受容体FKBP1A(FK506 binding protein 12kDa, 別名FKBP12)との複合体形成を中心に調べ、in vivo動物実験の分子レベルでの再現と評価を行うことを想定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画に従って、invivoラットを用いた研究ならびにin vitro培養細胞を用いた研究を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度以後に計画している項目を順次取り掛かり、目標の早期達成を念頭に進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度は国外出張旅費のうち、航空運賃についてはマイレージを使用したため費用は発生しなかったことが大きいと考えられる。また、試薬、器具等購入費の節約および、実験用のラットについては一部自家繁殖で賄うなどの研究費を節約することができた。翌年度分と合算し、次年度研究費として有効活用する予定である。
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