研究課題/領域番号 |
22K06761
|
研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
冨田 努 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (50402897)
|
研究分担者 |
細田 公則 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (40271598) [辞退]
坂田 泰彦 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 部長 (90379206)
槇野 久士 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (80399609)
野口 倫生 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (00432394)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
キーワード | GPR40 / 糖尿病 / 脂肪酸 / 創薬標的 |
研究実績の概要 |
1.PDX-1GPR40Tgラットの解析、全身性GPR40Tg、およびGPR40KOラットとの比較 ラットPDX1 BACプロモーター/ヒトGPR40/2Aペプチド-TdTomato Tgラット:ラットPDX-1プロモーター下にヒトGPR40を過剰発現させたTgラットを作成済であり、膵島特異的(腸管にはほとんど発現しない)GPR40の機能亢進状態での表現型を解析する。GPR40Tgラットで、糖負荷/食事負荷時のインスリンなどホルモン分泌調節を検討し、加齢や高脂肪食負荷での変化を解析し、GPR40KOラットと比較する。肝機能の推移を明らかにし、腸内細菌叢の経時的変化を追い、解析する。これらの結果を、すでに作成済みの全身性GPR40Tgラットや、前述のGPR40KOラットでの同様の解析と比較し、GPR40の糖脂質代謝調節での意義を解明する。 2.国立循環器病研究センター(国循)バイオバンクに保管のヒト試料を用いた検討 糖脂質代謝を含む豊富な臨床情報を有する国循バイオバンクに保管のヒトゲノムDNA試料を用いてGPR40のゲノムを解析し、糖脂質代謝との相関を検討する。特に、分担の坂田はオミクス解析を専門としており、より詳細なリピドーム解析を行う。解析準備を実施している。 3.GPR40アゴニスト(TAK-875)を用いた腸管内分泌細胞など培養系の実験 これらの実験で難渋したときの可能性を考え、培養系でも解析を行う。TAK-875は武田薬品工業によって開発されたGPR40特異的アゴニストで市販されている。これを用いて、MIN-6(膵β細胞)、αTC(膵α細胞)、STC-1(腸管インクレチン分泌細胞)、3T3L1(脂肪細胞)などの細胞培養系にて、経時的に分泌(膵島・腸管内分泌細胞)または脂肪分解・合成(脂肪細胞)に関与する遺伝子の発現の変化などを検討する。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
実施体制の変更、動物の個体復帰の遅延などのため、全体に後れが生じているが、研究の実施を進めている。
|
今後の研究の推進方策 |
本研究では動物とヒト試料を両方を用いる。PDX-1GPR40Tgラットの解析、全身性GPR40Tg、およびGPR40KOラットとの比較のための設備は整っており、ヒト試料解析については当該部門(バイオバンク)に対して倫理申請の事前調整準備を行っている。
|
次年度使用額が生じた理由 |
動物の個体復帰が想定より遅れているため、消耗品、動物飼育費が想定を下回った。R6年度以降で使用する予定である。
|