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2023 年度 実施状況報告書

脳内に局在するOlig2由来アストロサイト亜集団の機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 22K06812
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

辰巳 晃子  奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (90208033)

研究分担者 石西 綾美  奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (10836018)
田中 達英  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80567032)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードOlig2アストロサイト / アデノ随伴ウイルス
研究実績の概要

前年度の検討で、生後脳全体に分布していたOlig2-Astrocyte(Olig2-AS)は生後2週間を境にある神経核のみに限局する事を見出した。シナプス形成が終了し神経回路が完成するこの時期にOlig2-ASの局在性が完成する事が明らかになり、神経回路との関連が示唆された。神経回路(特に抑制性)の形成時期とOlig2-ASとの関与を観察するために、GAD67-GFPマウスとOlig2creER:tdTomatoマウスを掛け合わせトリプルトランスジェニックマウスを作成し、GFPラベルされた抑制性シナプスとOlig2-ASの関連を詳細に観察したが、その関連性は見いだせなかった。
そこで、局在性が形成される幼若脳においてOlig2-ASを特異的にノックアウトする事とし、アデノ随伴ウイルス(AAV)の設計と幼若マウスへの投与方法の検討を行った。 AAV-saCas9-Olig2を設計してin vitroで感染効果を確認したところOlig2タンパクの発現はほぼ消失していた。しかしAAVを幼若マウスの脳に局所的に投与するのは困難であったため、投与法を後眼窩静脈叢投与に変更し、これに伴いAAVのセロタイプを血液脳関門を高効率に透過できるPHP.eBに変更した。このAAVの脳への感染を確認した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画通り、神経回路(特に抑制性)の形成時期とOlig2-ASとの関与を観察するためにGAD67-GFPマウスとOlig2creER:tdTomatoマウスを掛け合わせトリプルトランスジェニックマウスを作成しOlig2-ASの微細構造の変化や抑制性シナプスとの関連について詳細に観察を行った。しかしその関連性は見いだせなかったため、Olig2のノックアウト実験に変更した。そのため、AAVの設計や投与方法の検討に時間を要した。

今後の研究の推進方策

Olig2をアストロサイト特異的にコンディショナルにKOする目的でAldh1L1creマウスの導入準備とLox-Pを搭載したAAVの作成を行っている。マウス導入への申請は許可されており発注済である。AAV-Lox-Pは作成中であり、完成次第投与を行う。感染後は行動試験を行い、Olig2-AS遺伝子の機能解析を行う。

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公開日: 2024-12-25  

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