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2023 年度 実施状況報告書

後天性嚢胞腎を背景として発生する腎細胞癌の前駆病変の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K06964
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

小島 史好  和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (70770585)

研究分担者 松崎 生笛  和歌山県立医科大学, 医学部, 助教 (60647428)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードkidney / acquired cystic disease / cancer / KMT2C / TSC2 / renal cell carcinoma / molecular
研究実績の概要

Acquired cystic disease-associated renal cell carcinoma (ACD-RCC)における、KMT2CとTSC2変異の特徴と腫瘍発生における両遺伝子の意義を明らかにするために、その前駆病変と考えられているACD-RCC-like cystを解析対象に加え、両遺伝子のDNAシークエンシングを施行した。昨年度実施したDNAシークエンシングの結果を解析し、ACD-RCCには他の組織型の腎癌より、KMT2CとTSC2変異の頻度が高いことが分かった。さらに、ACD-RCCにおいて、KMT2CとTSC2の機能が消失していることを確認するために、KMT2C, H3K4me3, TSC2, GPNMBの免疫染色を施行したが、KMT2CとTSC2変異の有無と各抗体の染色結果との間に相関は明らかではなく、本研究で検出した遺伝子変異がpathogenicであることを支持する結果は得られなかった。また、ACD-RCC-like cystや背景の腎臓に、KMT2C, TSC2変異はほとんど検出されなかった。本研究により、KMT2CとTSC2変異はACD-RCCに頻度が高いことが分かったが、ACD-RCC-like cystに両遺伝子変異は検出されず、少なくともその腫瘍発生の初期段階に関与していることを支持する結果は得られなかった。ACD-RCCの進展に関与している可能性は完全には否定できないが、検出された変異はいずれもpathogenicとは考えにくく、積極的に腫瘍の進展に関与しているとはいえない。以上の論旨を2024年3月にBaltimoreにて開催された国際学会 (The United States and Canadian Academy of Pathology)にて発表した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究課題の成果をまとめ、上記の通り国際学会で発表した。

今後の研究の推進方策

本研究で得られた成果を論文化する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] Significance of KMT2C and TSC2 in the Development of Acquired Cystic Disease-associated Renal Cell Carcinoma2024

    • 著者名/発表者名
      Fumiyoshi Kojima
    • 学会等名
      The United States and Canadian Academy of Pathology
    • 国際学会

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公開日: 2024-12-25  

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