現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
われわれは、ゴルジ体に局在するコネキシン(Cx)がストレス適応応答を惹起し、この適応応答ががん幹細胞の自己複製を促すことを提唱しているが、最近、適応応答に重要な役割を有するHSP70やHSP40の機能をcurcumin類縁体が阻害し、がん幹細胞の自己複製が促進されるすることを見出した (Suzuki M, 他4名, *Omori Y. FEBS Open Bio, 13:434-446, 2023. *corresponding author)。curcuminの抗腫瘍効果は広く知られていることから、Cxの異常局在により惹起されたストレス適応応答が腫瘍進展抑制の標的になることを示すことができた。また、Cxの細胞膜からのエンドサイトーシスのメカニズムが少しずつ明らかになってきたことから、ノルウェーのグループと共に、総説を発表した(Totland MZ, Omori Y,他5名. Biochim Biophys Acta Mol Basis Dis, 1869:166812, 2023)。
|