研究実績の概要 |
これまでにマウスでも病原性を示す単離している肺Mycobacterium avium complex(MAC)症臨床分離株を4株単離している。マウス肺におけるMAC菌感染による影響を明らかにするために、マウスに病原性を示す臨床分離株を探索した。理化学研究所、農業生物資源ジーンバンクなど公的微生物菌株ライブラリーからヒトから単離したMAC菌を17株、共同研究者である森本耕三博士(複十字病院)から肺MAC症臨床分離株を37株、計50株を用いてこれまでに確立している方法(Furuuchi et al, Microbiol Spectrum, 2022)でスクリーニングを行った。その結果、マウス肺内で感染菌数を増加もしくは維持することができる菌株を4株単離した。これまでに単離している臨床分離株4株と含めて計8株を用いて、マウス感染肺の発現プロファイルを解析している。また、昨年度確立したMACトランスポゾン変異株ライブラリーをマウスに感染させて、感染前後で回収した菌DNAを用いて、Tn-seqを行い、マウス肺での感染に関与する菌遺伝子の同定も進めている。
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