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2023 年度 実施状況報告書

ネジウイルスの特異なRNA合成システム

研究課題

研究課題/領域番号 22K07088
研究機関九州大学

研究代表者

藤田 龍介  九州大学, 農学研究院, 准教授 (70553775)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードNegevirus / Bustos virus / サブゲノムRNA / プロモーター
研究実績の概要

ネジェウイルスグループは蚊などの昆虫を宿主とする近年報告された新規ウイルスであるが、宿主特異性や増殖機構に関する研究例は未だ報告されていない。本グループの一種であるブストスウイルスは、感染細胞内で急速に増殖し、その際にいくつかのサブゲノムRNAを合成する。しかし、そのサブゲノム合成の鋳型となる同サイズのRNAは同定されておらず、他のウイルスには見られないサブゲノムRNA合成システムを有していると想定される。そこで、ORF2、ORF3をそれぞれコードするサブゲノムRNAの転写開始点付近 (プロモーター) を含むマイナス鎖レポーターRNAを合成し、ウイルス感染細胞に導入したが、転写開始点前後の配列だけではプロモーターとして機能せず、サブゲノムRNA合成が行われないことが明らかとなった。今後は、ゲノム上の異なる位置に存在する未知シスエレメントの探索を行い、サブゲノムRNA合成に必要なエレメントの同定を進める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

計画当初では、サブゲノムRNAの合成に必要なエレメントは転写開始点付近に存在し、周辺配列を探索することで同定ができると想定したが、実験の結果、転写開始点付近の配列のみではサブゲノムRNA合成ができないことが確認された。目的であるネジェウイルスのサブゲノムRNA合成システムの解明のためには、当初想定していなかった別のシスエレメントの探索を行う必要があり、計画より進捗が遅れている状況である。

今後の研究の推進方策

当初の想定ではサブゲノムRNA合成の鋳型は転写開始点付近のマイナス鎖と踏んでいたがこれが否定されたため、部分的な二本鎖RNAを用いた検証や、ゲノムRNA合成時に使われると想定されるゲノム末端配列との融合など、より複雑な構造に基づくサブゲノムRNA合成経路の存在を仮定し、実験系を構築する。

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公開日: 2024-12-25  

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