研究課題/領域番号 |
22K07089
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
豊田 真子 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 特別研究員 (70771129)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 新型コロナウイルス / 感染 |
研究実績の概要 |
HIV-1などのウイルスにおける感染様式の1つとして、感染細胞と非感染細胞が直接接触して一度に大量のウイルスを受け渡すCell-to-Cell感染があるが、新型コロナウイルスにおけるウイルス感染様式はいまだ不明な点が多い。これまでに新型コロナウイルス流行株の大規模な配列解析により同定したスパイク変異を導入したシュードウイルスや、変異スパイクタンパク質を一過性発現させたアッセイ系を用いた検討においては、新型コロナウイルス変異株にみられる特徴的な変異が、ウイルスの感染性を高め、細胞間膜融合を高めることを明らかにしてきており、他のウイルス同様に新型コロナウイルスにおいても、Cell-to-Cell感染が起こり、それが中和抗体感受性や病態形成に関わるのではないかと考えた。本研究では、感染者鼻腔スワブから分離された臨床分離新型コロナウイルスを用いて、感染細胞における新型コロナウイルスの様式評価系の構築を行い、変異株間における伝播効率や中和抗体応答への差を明らかにし、関連する宿主受容体・分子の同定を目指す。 該当年度はいくつかのヒト細胞株(肺がん細胞株、大腸がん細胞株、乳がん細胞株、白血病細胞株)に既知の受容体を導入し、新型コロナウイルス感染細胞の検出系の構築を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
いくつかの細胞株に新型コロナウイルスの宿主細胞受容体として知られている分子を導入し、ウイルス産生を確認できるまでに至ったが、感染細胞そのものを検出するにあたっての検出系が確立できていないため、やや遅れていると評価した。
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今後の研究の推進方策 |
速やかに新型コロナウイルス感染細胞の検出系の確立を進め、確立した評価系を用いて、中和抗体応答に加えて、細胞性免疫応答の評価にも展開していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
本年度に予定していた実験及び解析を計画通り実施できなかったため、次年度使用額が生じた。発生した次年度使用額は、主に、細胞培養試薬、抗体などの一般試薬などの物品費、研究成果発表のための学会参加の旅費、論文投稿に使用する。
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