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2022 年度 実施状況報告書

IgG陽性B細胞の選択制御機構が自己免疫疾患の病態形成に与える影響の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K07130
研究機関秋田大学

研究代表者

疋田 正喜  秋田大学, 本部, 理事 (60228715)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードB細胞 / IgG / SLE
研究実績の概要

本研究においては、SLE病態形成にParm1の関与の有無を検討することにより、Parm1がSLEに対する創薬ターゲットとなり得るのか否かについて検討することを目的としている。その初期検討として、IgG2a陽性であり、Parm1を恒常的に発現しているA20細胞のParm1遺伝子を欠失させ、Parm1がIgG型BCR依存性のアポトーシスに関与しているのか否かを明らかにすることを試みた。その結果、少なくともBimについては、Parm1欠損A20細胞において、BCRの強架橋によって野生型と比較して発現量がより強く上昇することが明らかとなった。このことは、Parm1がIgG型のBCR依存性のB細胞の選択に関わっていることを強く示唆している。一般的に自己免疫疾患においては、自己反応性のB細胞におけるアポトーシス異常が引き起こされた結果、自己抗体が産生されると考えられていることから、Parm1は事前の期待どおりB細胞の選択異常に関与している可能性が示された。現在、SLEモデルマウスにおけるParm1の発現を詳細に検討しており、来年度以降に、SLEモデルマウスにおけるParm1の役割を明らかにする予定である。また、独自に樹立済みの抗Parm1モノクローナル抗体産生ハイブリドーマについては、無血清培地への馴化が終了したことから、高密度培養を実施中でありin vivo投与が可能となるだけのモノクローナル抗体を大量に得つつある。さらに、ミニスケールでは、当該抗体を精製できるプロトコールを樹立することに成功していることから、今後、大量に抗体を含む培養上清が得られ次第、大スケールでの精製を行う予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初期計画として立案していたB細胞株におけるアポトーシスとParm1の関連性についての解析は順調に進んでおり、その後のin vivoでの実験のために必要な大量のモノクローナル抗体についても順調に得つつあることから、当初の計画どおり順調に進展していると考えられる。

今後の研究の推進方策

今後は、モノクローナル抗体を大量に精製後、SLEモデルマウスに投与し、その効果を検証するともに、SLE病態に与える影響を評価する。

次年度使用額が生じた理由

マウスの交配による増殖が予定よりも順調に実施できたため、飼育費用が所定の金額よりも圧縮できたため次年度使用額とした。当該予算は、次年度以降にSLEモデルマウスの購入費用を増額してN数を増やすことに使用することで、実験の精度を一層高めるために使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Augmentation of auto-antibody production in Parm1-deficient NZB mice2022

    • 著者名/発表者名
      Sayaka FUKUSHIMA, Mizuki ISHIKAWA, Kagefumi TODO, Haruka HONDA and Masaki HIKIDA
    • 学会等名
      日本免疫学会学術集会

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公開日: 2023-12-25  

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