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2022 年度 実施状況報告書

新規動的分子ネットワーク解析で紐解く小脳失調症の超早期病態

研究課題

研究課題/領域番号 22K07365
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

藤田 慶大  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 非常勤講師 (40792205)

研究分担者 本間 秀典  東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, プロジェクト准教授 (80553958)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードiPS細胞 / プルキンエ細胞 / RNA-seq / ネットワーク解析
研究実績の概要

本年度は、北海道大学・慶應義塾大学との共同研究により樹立した脊髄小脳失調症1型(SCA1)患者由来iPS細胞について、核型解析、ES細胞マーカー(Oct3/4, SSEA-4, Tra1-60)による免疫細胞染色、三胚葉分化マーカー(betaIII-tubulin, alpha-fetoprotein, alpha-SMA)による免疫細胞染色、グルタミンリピート数解析 (fragment解析)を実施した。SCA1-iPS細胞に核型異常は見られなかったほか、三胚葉分化能にも異常はみられなかった。グルタミンリピート数は、複数のクローンで41-47リピートであった。さらに、iPS細胞から、EB(embryonic body)、プルキンエ細胞へ分化することに成功した。また、これら三種類の細胞からRNAを抽出して、RNA-sequenceを実施した。iPS細胞とembryoid bodyは、単独培養下で回収した。プルキンエ細胞は、マウスフィーダー細胞(マウス菱脳唇由来顆粒細胞)と二層培養後、プルキンエ細胞マーカーによる免疫染色後、FACSにより細胞を回収した。現在、各フェーズにおける遺伝子発現変化を、正常およびSCA1患者由来細胞で比較し、時系列データの動的分子ネットワーク解析を開始している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

樹立したSCA1患者由来iPS細胞から、embryoid body、プルキンエ細胞の三種類の細胞分化に成功した。さらに、三種の細胞のRNA-sequenceを完了し、遺伝子発現解析に着手しているところである。当初計画の5項目中、2項目(iPS細胞からプルキンエ細胞までの細胞フェノタイプ解析、iPS細胞・embryoid body・分化プルキンエ細胞における遺伝子発現解析)を達成した。

今後の研究の推進方策

今後、本課題の鍵となる、(項目3)細胞フェーズ間の遺伝子発現変動の動的分子ネットワーク解析から、(項目4)候補ドライバー分子発現制御とYAPの関係性を検証する。候補ドライバー分子を選定し、治療実験のモダリティを決定する。

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公開日: 2023-12-25  

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