研究課題/領域番号 |
22K07407
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
三木 恵美 関西医科大学, リハビリテーション学部, 准教授 (40610788)
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研究分担者 |
吉村 匡史 関西医科大学, リハビリテーション学部, 教授 (10351553)
長谷 公隆 関西医科大学, 医学部, 教授 (80198704)
華井 明子 国立研究開発法人理化学研究所, 情報統合本部, 特別研究員 (60826220)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 在宅乳がん患者 / がんサバイバー / がん関連認知機能障害 / がん関連倦怠感 / 化学療法誘発性末梢神経障害 / リンパ浮腫 / 就労支援 |
研究実績の概要 |
在宅がん患者・サバイバーの復職・就労継続が困難になる要因として、認知機能障害(CRCI)、全身倦怠感(CRF)、化学療法誘発性末梢神経障害(CIPN)、上肢リンパ浮腫、不安・抑うつ等の苦痛症状が関連している可能性は指摘されているものの、入院治療を終えた後の在宅がん患者・サバイバーのCRCI、CRF、CIPN、リンパ浮腫、不安・抑うつ等の発現状況や、それらが労働能力および就労困難にどのように影響を与えているのかについて、十分に調査が行われていない。そこで本研究では、研究Ⅰとして在宅がん患者・サバイバーが抱える苦痛症状と労働能力および就労状況を定量的に評価し、苦痛症状と就労状況との関連について検討する。研究Ⅰで得られた在宅がん患者に対する就労支援リハビリテーションの具体的方略への示唆をもとに、外来治療中の乳がん患者に対する就労支援リハビリテーションプログラムの効果を検討する無作為化比較試験(研究Ⅱ)を計画立案し、実施することを予定している。 2022年度は、横断的調査(研究Ⅰ)を行うための予備的調査として、インターネットアンケート調査を実施した。対象はがん診断から5年以内の18歳から65歳の就労従事経験のあるがん患者・サバイバーで、化学療法または放射線療法を現在受けている、または5年以内に受けたことがある者とした。この予備的調査により就労状況に影響を与える因子として、CRCI、CRF、CIPN、リンパ浮腫、精神症状が関連する可能性が高いことが明らかになったので、この結果に基づき、2023年度は横断的調査(研究Ⅰ)を開始した。現在は研究Ⅰのデータ収集期間である。現在は研究Ⅰのデータ集積を行いつつ、就労支援リハビリテーションプログラムの効果を検討する無作為化比較試験(研究Ⅱ)の計画を立案している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年に研究Ⅰの予備的調査の必要性が生じ、これを実施した後に研究Ⅰを開始したため、当初の計画より研究の進捗はやや遅れている。しかし、研究Ⅰは順調に進行しており、さらなる遅れは生じていない。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度より本学関連病院での横断調査(研究Ⅰ)を開始した。2024年度(令和6年度)は外来治療中の乳がん患者に対する就労支援リハビリテーションプログラムの効果を検討する無作為化比較試験(研究Ⅱ)の研究計画書の作成および倫理申請に取り組み、2025年度(令和7年度)より無作為化比較試験(研究Ⅱ)を開始する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度はデータ入力等での人件費が不要であったが、2024年度はデータ入力および研究補助員の人件費を計上する予定である。また、データ集積が進むに従い研究協力者への謝金等の支払い分を計上する予定である。
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