• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2022 年度 実施状況報告書

高齢がん患者における免疫チェックポイント阻害薬のバイオマーカー探索

研究課題

研究課題/領域番号 22K07415
研究機関名古屋大学

研究代表者

下方 智也  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (70612745)

研究分担者 安藤 雄一  名古屋大学, 医学部附属病院, 教授 (10360083)
満間 綾子  名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10467326)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード免疫チェックポイント阻害薬 / 高齢者 / バイオマーカー
研究実績の概要

高齢化に伴い高齢がん患者も増加の一途をたどっており、高齢者に対するがん薬物療法の開発は急務である。免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の登場によりがん治療は大きく変化したが、一般に副作用が軽微であり、細胞障害性抗がん薬を使用しづらい高齢者においてもICIの有用性が期待される。そのためにはバイオマーカーの探索が重要であるが、これまで高齢者に対しては高齢者機能評価の有用性が探索されてきた。しかし、免疫療法においては複雑な腫瘍免疫を反映する分子的特徴を特定し、それをバイオマーカーとして活用することで有用性を高め、また重篤な副作用を予測することが期待される。本研究では高齢がん患者において腫瘍微小環境および宿主の因子とICIの治療効果の関係を臨床的に明らかにし、高齢がん患者における免疫療法の開発に展開するための研究基盤を確立することが目的である。
令和4年度は、進行期がん患者でICIを使用した患者で免疫関連有害事象(irAE)のために緊急入院を要した患者を解析する後ろ向き研究を実施した。解析した1年の間に緊急入院を要したirAEとしては間質性肺障害が9例と最も多く、うち6例は65歳以上であった。さらに高齢者と若年者を比較して体組成変化や臨床経過の解析を現在すすめている。
令和5年度より、ICIを使用する65歳以上の進行期高齢がん患者を被検者とする前向き研究を開始する。体組成解析や高齢者機能評価、バイオマーカーの探索を行い、抗腫瘍効果およびirAEの臨床経過とあわせて解析を行う。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

後ろ向き研究の対象となる被験者のデータ解析に時間を要した。引き続きデータ解析をすすめるとともに、前向き研究を開始しバイオマーカーの探索を行っていく。

今後の研究の推進方策

引き続き後ろ向き研究のデータ解析を行い、進行期高齢がん患者におけるirAE発現の特徴を明らかにする。また前向きにコホート研究を開始し、高齢がん患者におけるICIのバイオマーカーの探索を行う。

次年度使用額が生じた理由

(理由)前向き研究の開始が遅れており、その研究で予定していた解析ソフト購入やバイオマーカーの経費が未使用となった。
(使用計画)次年度に開始する前向き研究のなかで解析ソフト購入やバイオマーカー測定の経費として使用する予定である。

URL: 

公開日: 2023-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi