研究実績の概要 |
・播種性血管内凝固(DIC)診断に、super formula sCLEC-2 (soluble C-type lectin-like receptor 2 (sCLEC-2)x D-dimer/血小板数が、厚生省DIC診断基準によるDICと最も有意に一致した(Diagnostics, Basel, 2023; 13: 2299)。 ・急性脳梗塞の診断にはsCLEC-2 x D-dimerが最も有用であり、sCLEC-2/D-dimerは心原生脳梗塞で有意に低下し、アテローム性脳梗塞で有意に増加した(Clin Appl Thromb Hemost, 2024; 30: 10760296241232858)。sCLEC-2 x D-dimerは血栓症の診断に、sCLEC-2/D-dimerは動脈性と静脈性の血栓の鑑別に、sCLEC-2 x D-dimer/血小板数は微小血栓の診断に有用であった。 ・膵癌ならびに肝癌などの担癌患者の凝固波形(CWA)は、CWA-活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)ならびにCWA-small amount of tissue factor induced FIX activation (sTF/FIXa)のpeak height (PH)が有意に高値であり、過凝固状態の診断に有用であった。 ・CWA-APTTやCWA-sTF/FIXaのPeak time (PT)xPHあるいはPH/PTは、過凝固状態や血栓症の予知に有用であった(Ann Hematol Onco, 2024, Clin Appl Thromb Hemost, 2024; in press)。過凝固状態の原因はthrombin burstによることを、CWA-thrombin time(time)により証明した。 ・FVIII製剤を投与されている血友病患者では、CWA-sTF/FIXaのPT短縮、PH増加がみられ、過凝固状態が示唆された(J Clin Med, 2023; 12: 6320)。同様に、過凝固状態の原因はthrombin burstによることを、CWA-thrombin time(time)により証明した。
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