研究課題/領域番号 |
22K07501
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
関 守信 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 准教授 (10468481)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | glymphatic system / αシヌクレイノパチー / パーキンソン病 |
研究実績の概要 |
本研究の目的はαシヌクレイノパチー被験者(パーキンソン病、多系統萎縮症、レビー小体型認知症、特発性レム睡眠行動障害)を対象に、MRI(拡散テンソル画像および拡大血管周囲腔の評価・解析)を用いてglymphatic systemの機能評価を行い、病態との関連を検討することである。2023年度に新たに31例の被験者をエントリーした。拡散テンソル画像を用いたDTI-ALPS(diffusion tensor image analysis along the perivascular space)法によりパーキンソン病53例および年齢の合致した健常者23例のglymphatic system の機能評価を行った。glymphatic system の活動と正の関係を示すと推定されるALPS indexを算出し症状との関係を検討した。健常者と比べパーキンソン病患者全体ではALPS indexに有意差を認めなかったが、認知機能障害を伴うパーキンソン病患者、パーキンソン病睡眠評価尺度-2(PDSS-2)で評価した睡眠障害を認めるパーキンソン病患者ではALPS indexが有意に低値であった。パーキンソン病患者においてALPS indexはMovement Disorder Society Unified Parkinson's Disease Rating Scale(MDS-UPDRS)part3および総得点と有意な負の相関を示した。また、日本語版Montoreal Cognitive Assessment(MoCA-J)と有意な正の相関、PDSS-2と負の相関を示した。症状が重症、認知機能障害を認める、睡眠障害を認めるパーキンソン病患者においてglymphatic systemの機能不全が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ流行の影響で被験者のリクルートが進まない時期があったため。
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今後の研究の推進方策 |
研究の目的達成のため、以下の2点を中心に研究を進めていく。① パーキンソン病以外のαシヌクレイノパチー被験者のリクルート(多系統萎縮症、レビー小体型認知症、特発性レム睡眠行動障害)を積極的に行っていく。② 拡散テンソル画像を用いたDTI-ALPS法の他に、拡大血管周囲腔の評価によるglymphatic systemの活動評価に取り組む。
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次年度使用額が生じた理由 |
2023年度は順調に被験者のリクルートが進んだものの、2022年度はコロナ流行の影響で被験者のリクルートが進まない時期があったため次年度使用額が生じている。2024年度はより積極的に被験者のリクルートを行っていく予定である。
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