研究課題/領域番号 |
22K07556
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
鷲塚 伸介 信州大学, 学術研究院医学系, 教授 (60313855)
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研究分担者 |
本田 秀夫 信州大学, 医学部, 教授(特定雇用) (20521298)
篠山 大明 信州大学, 学術研究院医学系, 准教授 (90447764)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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キーワード | 双極性障害 / 自閉スペクトラム症 / 注意欠如・多動症 / 併存率 |
研究実績の概要 |
神経発達症と双極性障害の併存率が高いか否かを「正確に」調査することを目的とする本研究において、研究実施計画に照らし、令和5年度は以下を実施した。 1.調査に関する質問票および診断面接マニュアルを作成した。成人神経発達症の患者は、本人の幼少期の記憶が曖昧になっていることと、その時期を客観的に観察していた親族からの情報が得られにくいことが、成人になってから特に幼少期の症候が拾いにくく、診断の遅れや見落としに繋がっていることを踏まえ、生活上の多岐にわたる質問項目を選定し、可能なかぎり親や年齢の離れた兄姉からの情報も得るようにして、質問票を作成した。また、本研究に関する診断面接は、主治医以外の医師によって行われるため、DSM5-TRを基にした診断面接マニュアルを作成し、診断に医師間のばらつきが生じないよう工夫をこらした。 2.成人双極性障害患者に対して、神経発達症の有無に関する調査を開始した。具体的には、①質問票の配布と回収、②AQ,CAARS(本人用、保護者用)の配布と回収、③診断面接マニュアルに基づいた主治医以外の医師による診断面接、④心理士によるHAMDおよびYMRSの実施。これらにより、成人双極性障害患者における、神経発達症(ASDおよびADHD)の併存率、併存している場合の神経発達症の症候学的特徴、現時点での社会適応度、併存の有無による福祉支援の差異などが明らかになりつつある。現在予定した患者数の30%程度の調査が終わっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は、当院精神科および子どものこころ診療部所属の多くの医師の助力のもとに実施されるが、脆弱な地域医療を支えるために医師異動が想定以上に多くなり、研究実施に欠かせない中堅層の医師の慢性的な不足が続いているため。
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今後の研究の推進方策 |
研究遂行の方法は確立し、すでに実際に調査が開始されている。令和6年度中に調査を終わらせることを目標として、教室内で研究説明会を行うなど推進に拍車をかける。 調査が終了次第、データの解析および論文発表に向けた準備を進める。
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次年度使用額が生じた理由 |
当初計画で見込んだよりも、調査を実施できた対象患者数が少なかったため、人件費や消耗品等の支出が予定よりも少なかったことと、会議や打ち合わせが対面ではなくオンラインで行われたものが多かったことから旅費の支出も予定より少額となり、次年度使用額が生じた。 次年度使用額は令和6年度請求額と合わせて、人件費および消耗品費として使用する予定である。
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