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2023 年度 実施状況報告書

双極性障害治療時のバルプロ酸による高アンモニア血症の機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K07565
研究機関獨協医科大学

研究代表者

横山 沙安也  獨協医科大学, 医学部, 助教 (00849440)

研究分担者 古郡 規雄  獨協医科大学, 医学部, 教授 (20333734)
菅原 典夫  獨協医科大学, 医学部, 准教授 (80431435)
下田 和孝  獨協医科大学, 医学部, 非常勤講師 (30196555)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード双極性障害 / バルプロ酸 / 高アンモニア血症 / カルニチン
研究実績の概要

バルプロ酸内服中の双極性障害の患者182名に対し血液サンプリングを行い、血中バルプロ酸濃度と遊離カルニチン濃度およびアンモニア濃度の関連性について調べた。その結果、バルプロ酸暴露により、血中濃度依存性にカルニチン欠乏症と高アンモニア血症を引き起こすことが分かった一方で、アンモニア濃度と遊離カルニチン濃度は相関を認めなかった。この結果を日本神経精神薬理学会および日本臨床薬理学会にて報告した。また、この結果を受けて疾患によらずバルプロ酸内服中の患者の上記三項目の関係について系統的レビュー及びメタ解析を行ったところ、遊離カルニチンとアンモニアの血中濃度の間に負の相関があるという結果になった一方で、相関係数としては-0.44程度であり、バルプロ酸による高アンモニア血症は、カルニチン欠乏の機序を一部介していると結論付けた。このことを日本臨床精神神経薬理学会にて報告し、Clin Psychopharmacol Neurosciに掲載された(2022.8)。
現在、上記機序のさらなる解明のため、高アンモニア血症患者におけるバルプロ酸濃度とUGT2B7遺伝子多型の関連およびカルニチン回路異常の遺伝子関連解析を行うため、計200名を目標に血液サンプリングを行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

前年度はバルプロ酸と低カルニチン血症および高アンモニア血症の関連について学会発表および英語論文として発表した。さらに100名のバルプロ酸内服中の患者から血液サンプリングを行っていることから概ね順調に進展しているものと思われる。

今後の研究の推進方策

今後も、バルプロ酸を内服中の双極性障害患者からの血液サンプリングを継続し、症例数を増やすと共に、その関連性について検討していきたいと考えている。

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公開日: 2024-12-25  

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