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2023 年度 実施状況報告書

アイトラッカーを用いた成人期発達障害の共同注意に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22K07602
研究機関昭和大学

研究代表者

岩波 明  昭和大学, 医学部, 教授 (80276518)

研究分担者 高塩 理  昭和大学, 医学部, 准教授 (00384256)
岡島 由佳  昭和大学, 医学部, 准教授 (50317525)
林 若穂  昭和大学, 医学部, 助教 (60898229)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワードASD / 視線計測 / アイトラッカー / 共同注意
研究実績の概要

共同注意(joint attention)とは、他者が注意を向ける方法に、本人も意識することなく注意を向ける現象であるが、健常者と比較して、ASD(自閉症スペクトラム障害)においては、乳児期からこの機能に障害がみられることが報告されている。しかしながら、成人においては、十分に検討がされていない。本研究においては、成人のASDにおける共同注意を測定し、共同注意の障害がこの疾患の臨床的な指標になるか検討を行っている。研究の内容については、昨年度に引き続き、トビーのアイトラッカーのシステムを用いて、オリジナルの動画課題を刺激として、成人のASD(自閉症スペクトラム障害)および健常者における共同注意についての検討を継続している。動画課題においては、中心に人物、あるいは物体が配置され、この人物、あるいは物体が左右を振り向くことを繰り返す。被験者はこの動画を視聴することを求められ、アイトラッカーによりこの際の被験者の視線を計測した。約10分間、動画の視聴をしていることを確認するため、被験者には動画の内容について検査後にいくつか質問を行った。現在までASDおよび健常成人、それぞれ約10例の対象について検討を行った結果、ASDにおいては健常者ほど共同注意の所見を示さなかったが、その差は大きいものではなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

トビーのアイトラッカーのシステムを用いて、オリジナルの動画課題を刺激として、成人のASD(自閉症スペクトラム障害)および健常者における共同注意についての検討を継続した結果、ASDと健常者において、小数例での検討であるが、共同注意についての指標に有意な差が認められた。しかしながら、その差は大きいものではないため、課題条件などについて、さらに検討が必要と考えられた。

今後の研究の推進方策

今後の研究については、ASDと健常者についてさらに対象者を増やすこと、新たにADHDを被験者に加えることを検討している。また現在の課題が適切なものか検討するために、課題条件を変更して結果に差がみられるか検討を行いたい。

次年度使用額が生じた理由

現在、刺激としている動画プログラムを改訂中であるが、完成にいたらなかったため。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Pathological social withdrawal in autism spectrum disorder: A case control study of hikikomori in Japan.2023

    • 著者名/発表者名
      Yamada M, Kato TA, Katsuki RI, Yokoi H, Igarashi M, Komine Y, Kamata Y, Kato N, Iwanami A, Ohta H.
    • 雑誌名

      Front Psychiatry

      巻: 14 ページ: 1114224

    • DOI

      10.3389/fpsyt.2023.1114224.

    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2024-12-25  

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