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2022 年度 実施状況報告書

肝臓がんに対する機能的画像を用いたスキャニング陽子線治療戦略最適化に向けた検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K07643
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

尾方 俊至  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90460576)

研究分担者 山崎 秀哉  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50301263)
鈴木 弦  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80279182)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード陽子線治療 / 肝臓がん / 機能的画像
研究実績の概要

本研究の目的は、最先端技術のスキャニング照射法を用いた肝臓がんの陽子線治療において、機能的画像を用いたオーダーメイド陽子線治療法の開発を行うことである。機能的画像として、肝細胞特異性造影剤であるガドキセト酸ナトリウム造影MRI(以下、EOB-MRI)を用いる。肝臓の機能的画像を用いた陽子線治療計画の作成を行い、形態的画像を用いた場合のみの治療計画と比較した。定量的な機能性肝組織の評価として、Tsegmed Uらの文献(Med Dosim. 2017)に倣いEOB-MRIの肝胆道分布相スキャンで肝臓と脾臓のコントラスト比が1.5 以上の領域を機能肝と定義した。このコントラスト比は、肝機能検査であるインドシアニングリーン15分停滞率と相関することが報告されている(Motosugi U, et al. J Magn Reson Imaging. 2009)。非剛体画像レジストレーションの技術を用いて、EOB-MRIより描出した肝機能画像を治療計画計算用のCT画像に融合させた。肝臓の機能的画像を用いた陽子線治療計画の作成により、従来の形態的画像に基づく陽子線治療計画と比較してターゲットの線量低下やリスク臓器の線量増加をきたすことなく、全肝及び機能肝の線量(平均線量やV20Gy)を低減することが可能であった。今後さらに研究を進め、再発治療が多い肝臓がんにおいて陽子線治療の安全性向上や治療前の残存肝予備能予測により陽子線治療適応の最適化に貢献するデータの蓄積に努める。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

機能的画像の定量評価に時間を要したため。

今後の研究の推進方策

昨年度の研究進捗状況は上記の様に遅れていると判断している。しかしながら研究の遂行過程は当初の計画通りであり、計画の変更は予定していない。今後も、研究分担者と密に連絡を取り、それらが滞り無く進むことで計画の遅れを取り戻す予定である。

次年度使用額が生じた理由

コロナ禍によって、参加学会がほぼオンライン開催となり旅費が大幅に不要となったため次年度使用額が生じた。使用計画として研究成果報告諸費用(英文校正、投稿料等)や謝金等で適切に使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 肝外胆管がんに対する陽子線治療とX線強度変調回転放射線治療の線量分布比較2022

    • 著者名/発表者名
      尾方俊至
    • 学会等名
      日本放射線腫瘍学会第35回学術大会

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公開日: 2023-12-25  

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