研究課題/領域番号 |
22K07678
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
田中 修 朝日大学, 歯学部, 准教授 (60402202)
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研究分担者 |
松尾 政之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40377669)
石橋 浩晃 朝日大学, 歯学部, 准教授 (90254630)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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キーワード | 放射線治療 / 胃癌 / MRI |
研究実績の概要 |
現時点において進行胃癌に対する、①止血照射の評価方法、②胃の近傍にある膵臓照射が胃に与える影響、③腸管と近接する肝臓癌への照射の血液検査との関連性。これらについて新しい知見を得ることができた。①これまで胃癌に対する放射線治療のエビデンスはあまりなかった、そのため我々は止血照射野前向き試験を行い奏効率が80%と報告した。2020年。そして今回放射線治療の効果を確かめる方法として内視鏡は行わずに、MRIで代替できる方法も見出した。これによる侵襲的検査の内視鏡を回避することができるであろうと思われる。②膵臓へ照射する際に、近傍の消化管に放射線が照射されることによって消化管の障がいが惹起される。そのため、胃の形態をどのような状態にしたら放射線による胃炎を回避できるかシミュレーション試験を行い、胃の形状が空腹であることが胃の障害が減ると報告した。③肝臓に接している胃が肝臓の放射線治療に与える影響を検討した。また肝臓に照射された場合に血液検査ではどのような変化が起きるか検討し、ALBIとICGとGSAを用いて評価した。このように現時点で4編の国際学会の雑誌に掲載されており、現時点では順調である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
我々の研究は胃がんの放射線治療について、新しいアプローチで緩和照射のパイロット試験を行うことである。現在、症例を蓄積中であるが、緩和治療であり、治療後の経過観察を終えていない症例もある。しかしながら胃がんの緩和照射自体が珍しいため、これまでに蓄積した症例で国際学会でも報告している。
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今後の研究の推進方策 |
これまで得られたデータは、放射線治療の終了時の点での評価であり、晩期傷害がどのように出現するかを経過観察を行う。症例数が少ないが、1症例を掘り下げることで細かい分析をして、それを画像や血液データや液体生検で得られたものを組み合わせて解析を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
本研究は症例を集めるにあたって多くの人数nを集めることが難しいと判断した。そのため、一人の患者を深く掘り下げることで研究の質を高めるため、経費の前倒しを行った。
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