• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2023 年度 実施状況報告書

3次元化学交換飽和移動画像のAIによる新規再構成法と神経膠腫診断支援システム開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K07679
研究機関藤田医科大学

研究代表者

村山 和宏  藤田医科大学, 医学部, 准教授 (40622931)

研究分担者 大野 良治  藤田医科大学, 医学部, 教授 (30324924)
廣瀬 雄一  藤田医科大学, 医学部, 教授 (60218849)
植田 高弘  藤田医科大学, 医学部, 講師 (60897370)
池田 裕隆  藤田医科大学, 医学部, 講師 (70750959)
永田 紘之  藤田医科大学, 医学部, 講師 (70795608)
大場 茂生  藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80338061)
外山 宏  藤田医科大学, 医学部, 教授 (90247643)
花松 智武  藤田医科大学, 医学部, 助教 (90837569)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
キーワード磁気共鳴画像 / 化学交換飽和移動イメージング / 神経膠腫 / 髄膜腫 / 脳腫瘍
研究実績の概要

脳腫瘍の治療成績の改善においては治療法の開発及び改良が最重要課題であるが、その治療法選択を行うためには術前の詳細な画像検査による精度の高い組織型及び悪性度診断が必要である。化学交換飽和移動(CEST)イメージングは磁気共鳴画像装置を用いた非造影の新しい分子イメージング法であり、異なる周波数間でのプロトン交換に基づくコン トラストを得ることにより、体内の重要な代謝化合物のマッピングや生体内環境に関する情報を提供する手法である。3D CESTイメージングでは広範囲を一度に撮像することが可能となり、腫瘍全体の代謝活性を評価することが可能となり,より精度の高い質的診断につながる可能性があることを示した。
このような学術的背景において、得られたCEST画像の画質、CESTイメージング の測定値の精度について,髄膜腫を対象として検証すると共に、他のMRI画像,病理検査と対比し信号強度解析を行った。その結果、3D CESTイメージングでは,良性髄膜腫と比べて悪性髄膜腫においてMTRasym(3.5ppm)は有意に高値を示した。さらに,MTRasym(3.5ppm)と細胞増殖の程度を示すMiB-1 indexに相関関係が示された。一般的な脳腫瘍診断に用いられる灌流画像では鑑別困難な場合においても,CESTイメージングにてMTRasym(3.5ppm)が良悪性で異なる分布を示していた。以上のことから,CESTイメージングは髄膜腫における良悪性の鑑別に有用性である可能性が示された。髄膜腫の良悪性診断に関してだけでなく,病変内の代謝活性マッピングにより治療方針の決定や,治療効果のモニタリングへの応用可能性が期待される。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

3D CESTイメージングの臨床応用における基礎検討,および脳腫瘍における良悪性診断法及びエビデンスの確立について順調に進展しており,当該の進捗状況とした。

今後の研究の推進方策

前年度までに取得した脳腫瘍患者画像データの画質,ノイズ低減効果,定量性を含めたCESTイメージングの診断能について,AI(ディープラーニング)を応用したノイズ低減再構成についての開発改良を継続する。

次年度使用額が生じた理由

ディープラーニング再構成によるノイズ低減技術だけでなく画質改善効果に関する評価についても追加で行うこととし計画を変更したため,これに関する費用については次年度使用額として使用することとした。次年度使用額については、研究に使用する画像データの容量が大きいため、保存用ハードディスクの追加購入に使用する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Intraoperative Real-Time Near-Infrared Image-Guided Endoscopic Endonasal Surgery for Pituitary Tumors2023

    • 著者名/発表者名
      Muto Jun、Mine Yutaka、Nishiyama Yuya、Murayama Kazuhiro、Hayakawa Motoharu、Hasegawa Mitsuhiro、Lee John K.Y.、Hirose Yuichi
    • 雑誌名

      World Neurosurgery

      巻: 175 ページ: e218~e229

    • DOI

      10.1016/j.wneu.2023.03.055

  • [学会発表] MR灌流画像を用いた脳腫瘍周囲非造影領域の血流評価:神経膠芽腫と悪性リンパ腫の鑑別2024

    • 著者名/発表者名
      村山和宏,原田翔平,高津安男,熊澤佑之介,花松智武,池田裕隆,外山宏
    • 学会等名
      第53回日本神経放射線学会
  • [学会発表] ディープラーニング再構成によるCTノイズ低減技術の進歩2024

    • 著者名/発表者名
      村山和宏
    • 学会等名
      第8回Advanced Medical Imaging研究会
    • 招待講演

URL: 

公開日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi