研究実績の概要 |
25症例のPD-1抗体治療を行った進行非小細胞肺癌症例を対象に、治療前と治療開始2,6週後にFLT-PETを行った。脾臓のSUVmeanとSUVmax、椎体 (Th4, Th8, and Th12) のSUVmeanとSUVmax、proliferative vertebral volume (PVV), and total vertebral proliferation (TVP) を測定した。これに加えて血液検査データを収集した。これらのデータと 治療奏効の関連を検討した。 治療前の脾臓や椎体のFLT集積と治療奏効に関連は見られなかった。末梢血のneutrophil-to-lymphocyte ratioとTh8とTh12のSUVmeanに有意な正の相関がみられた (Th8: r = 0.43, P = 0.035; Th12: r = 0.48, P = 0.025)。治療前と治療開始2週間後の椎体のFLT集積の変化率と治療奏効には関連がみられなかった。一方で、治療前と6週間後の変化率では治療が無効であった群は奏効群に比較し有意に高い変化率であった(ΔTVP/body surface area (BSA)0-6: Th8, 40.7% vs. -19.0%, P = 0.029; Th12, 14.3% vs. -18.8%, P = 0.008)。脾臓のFLT集積の変化は2週後、6週後とも治療効果とは関連がみられなかった。
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